晴耕雨マンガ

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駄目な石 の感想


駄目な石駄目な石
(2015/04/27)
平方イコルスン

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平方イコルスン2冊目の単行本『駄目な石』の感想です。前作『成程』から約33ヵ月を経ての発売となります。

・装丁
B5と巨大だった前作と比較すると、今回はA5版と二回りぐらい小振りになった印象。漫画の単行本然としたものの、手書き台詞のルビや書き文字の中には、読みにくいものも散見されます。

・ゲスト
白泉社から発売されている『楽園』の執筆陣が書道で、単行本タイトルの『駄目な石』と書いています。黒井緑先生と位置原光Z先生が名前に加えて学年も書いているのと、シギサワカヤ先生の作風とは違う荒々しい書体が気になりました。

・内容
楽園に掲載された11本、および『楽園web増刊』で発表された15本、加えて描き下ろし後日談2本を加えた、全28本のショートストーリーが収録されています。起がなく承から始まり、三次元的な転を見せ、唐突な結があったりなかったりというような感じです。また『成程』では半数ぐらいを女子大生が主役のエピソードが占めていましたが、今作は登場する学校を山間の高校に限定したのが特徴でしょうか。

・お気に入り
『みっとも』
髪形を教師・稲垣に注意されたことから若山さんが、あてつけに様々な髪形を試みる。他の登場人物の目は小さな点で描写されることが多いのに、しっかりと瞳が描かれて美少女であるとされているのに、イコルスン作品には珍しく反骨心を剥き出しにしているところが、非常に印象的でした。
『相討ち』
西洋の武具甲冑マニアの江見さんが、自作の槌を学校に持参。それで不意に殴打されてしまった高瀬君とともに、放課後のひと時を槌活動に費やす。それがモラトリアムな青春のうちだけに認められた特権だと分かりつつも、槌に全てを捧げようとする様が胸に響きます。
『報復上手』
基本的にはニジリー石坂と、彼に恋心を抱くクラスメイトの女の擦れ違い恋模様の話なのですが、個人的には『合唱の興が乗ってくると腕を大きく振る』成瀬さんが、気になります。『成程』における肘の汚い国木田なみのインパクトがあると思います。

・白黒
イコルスン作品では、背景が白黒2色で構成されることが多いのですが、その境目をたどることで、順番にフキダシを読むことができるというのが、非常にテクニカルな仕掛けだと思います。
イコルスン 白黒


短編集は、また1年以上の時間を経ての発売になるでしょうから、そのあいだにトーチで連載されている『スペシャル』の単行本化を強く期待したいものです。







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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2015/04/27(月) 16:27:32|
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