晴耕雨マンガ

8月は、少年ラケット、ダンジョン飯、ゴールデンカムイ。

トクサツガガガ 第1巻の感想


トクサツガガガ 1 (ビッグコミックス)トクサツガガガ 1 (ビッグコミックス)
(2014/11/28)
丹羽庭

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隠れ特撮オタクOLの日常ライフ『トクサツガガガ』の第1巻が発売されました。


・第1話 獣将王シシレオー登場!
とある商事会社に勤めるOLの仲村叶(かの)さん(26歳)は、ヒーロー、怪獣、ロボットなどが活躍する特撮番組が大好きな『特オタ』だった。同僚たちにそのことをひた隠しにしているために、なぜか“彼氏(本当はいない)のために手料理を作るケナゲキャラ”と思われてしまっていた。自分は特撮好きというわけではないものの、いろいろと共感できるポイントは多く、それをコメディっぽく軽くギャグで流しているので、とても読みやすかった。特に、電車内で後輩の小野田君(仲村さんのことを慕っている)に対するアドバイスを、特撮の良さを(こっそり)アピールする形でしているのが良かった。

・第2話 対決! カラオケ怪人!!
自らは『女死力』が高いと思っているものの、普通に女子力の高い仲村さんは、社内のカラオケ合コンに強制参加させられることに。特撮関係なら劇中歌でも歌えるものの、一般人の前で何を歌えばいいのかまるで分からない。そのとき、仲村さんがした起死回生の選曲とは……!? どさくさにまぎれて、サッカーの1チームの人数が分からないのをカミングアウトするのと、イメージ内でカラオケ怪人に崖っぷちに追いつめられたときに、マイクの兵隊にまぎれてサカナクション(怪人。水中戦が得意)がちゃんといるのが面白かった。

・第3話 秘技!? カプセル開封掌!!
新しくカレー屋がオープンしたことによって、お気に入りのカプセルトイスポットで回すことができなくなってしまった仲村さん(人目につくところは恥ずかしいので)。集めている獣将王のスイング(キーホルダー)をコンプリートするために、シラミ潰しに街中を探索する。人通りの少ない雑居ビル脇という絶好のポイントに筐体を見つけた仲村さんだったが……! そこで出会った純真無垢な勉学少年に『ダミアン』とあだ名をつけてしまうセンスもさすがだが、気になるのは第2弾のキャラの持っている武器がどう見てもブーメランなこと。

・第4話 ゆるキャラ大作戦!
電車内で、獣将王のスイングをカバンにつけている女性を発見した仲村さん。なんとか自分も獣将王好きだと気づいてもらいたいものの、ごく普通の通勤スタイルではソレも難しかった。そこで仲村さんが取った方法とは……!? この話は、特撮ネタというより“ゆるくない”ゆるキャラへのツッコミみたいな部分が良かった。普段、仲村さんが家のカギにつけているキーホルダーの『ネギヒコ』というキャラは、本当に気持ちが悪い。なんだ、あの不快感は。あとは、隠れキリシタン同士の確認の合図『イクトゥス』が勉強になった。

・第5話 追加戦士!
ショッピングモールで行われるヒーローショーを(あくまで偶然を装って)観に来た仲村さんは、前話で獣将王好きであることを確認しあった女性・吉田さんと出会う。知り合ったばかりのオタク同士の、嗜好や深度などの距離の計りあいが妙にリアルだった。そして、吉田さんの『同年代の友だちの子供が買っているおもちゃと同じものを自分も買っている』というエピソードは、なんか心に刺さるものがある。作中のセリフから吉田さんは30代前半から中盤くらいだけど、結婚もたぶんしていないんだよな……。

・第6話 仲間のために
前話の流れで吉田さんとお茶している仲村さんの所に、第2話でいっしょにカラオケした同僚(通称・チャラ彦)がズケズケと同席してくる。そして、吉田さんのスマホに保存された獣将王の画像を見られてしまう。仲村さんは、せっかくできた友人の秘密を守り、自分のオタバレを防ぐことはできるのか……! 獣将王の劇中のセリフや展開を生かし、現実のピンチを乗り切るという黄金パターン。ただ、変身後のスーツ姿はお尻がポイントというのは、よく分からなかった。やっぱり、ガッチリしているほうがいいんだろうか?

・第7話 炎陣武走ボルカノアタック!!
ファストフード店でクオリティの低いオマケを愛でていた仲村さんは、少女向け魔法少女ではなく獣将王のオマケを欲しがる女の子(通称・幼女さん)を見て、かつての自分を重ね合わせる。仲村さんが幼女さんのために、自分が幼いころに欲しかった『味方』になってあげ、幼女さんもちゃんと『お礼』をするのが良かった。この巻のベストエピソード。仲村さんは、小さい頃に自分の好きなものを与えられなかったために、大人になってから特撮好きが爆発したようだけど、こういうオモチャやマンガやゲームなんかを『子供のころに与える/与えない』×『大人になっても好きでいる/卒業する』を組み合わせた関係性の考察を、教育学の人とかにしてほしい。

・第8話 おかしのまつもと
食玩を求めて自転車でコンビニめぐりをしているために足が鍛えられ、周囲から美脚認定されてしまう仲村さん。しかし、お目当てのキャラを引き当てることができず、残すは目つきの悪いコワモテ店員がいる『おかしのまつもと』のみ。仲村さんは、決死の覚悟で突入する……! 今回は、仲村さんに新しい仲間ができたことよりも、食玩ウンチクみたなものが面白かった。なんか、コンビニとかにずっと同じ商品があると思っていたけど、地味にラインナップが変わっていたりしたんだな。そして、充実の特オタライフを送る仲村さんだが、知らぬうちに最大の障壁が近づいていた……!

・第9話 シシレオーvs.敵将ゲンカ
仲村さんが特オタになる原因のひとつであり、特オタであることを最も知られてはいけない相手。母親が上京してくる。ある程度思っていたことは伝えることができたものの、今回は仲村さんの完敗という感じ。特に、母親の趣味のフリフリしたものを着させられている姿が、なんか笑える。あと“親バレ”という、オタクにとって致命的とも言えるテーマをあまり重くなり過ぎずに描いたことは、評価したいと思います。それと、いくら敵が強いとはいえ『相手の神経を毒し焼き切り意のままにする』刀を使わせようとするシシレオーの師匠は、けっこう鬼畜だと思う。

・あとがき
この作品が作られるキッカケが描かれています。作者自身はニワトリの擬人化した姿で登場しているのですが、正座をしている格好とか全コマ中約1/3が同じ顔の向きとか、なんか妙に不安な気持ちにさせられる。

仲村さんが好きな『獣将王』はシシレオー(赤)、トライガー(青)、チェルダ(黄)の3人で構成されているんですけど、シシレオーは『獅子+レオ』。トライガーは『虎+タイガー』というのは分かるんですけど、チェルダだけハッキリしない。チーター+何かなのかな?

次巻『トクサツガガガ』第2巻は、仲村さんが登山に挑戦! お楽しみに! 






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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2014/12/01(月) 10:56:22|
  2. トクサツガガガ
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