晴耕雨マンガ

10月は、トクサツガガガ、スピドメ、六道の悪女たち、少年ラケット。

阿呆にも歴史がありますの の感想


阿呆にも歴史がありますの (BEAM COMIX)阿呆にも歴史がありますの (BEAM COMIX)
(2013/09/14)
長崎ライチ

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長崎ライチ初の短編集『阿呆にも歴史がありますの』の感想です。




・おもちゃの学校
ハルタ第3号に掲載されたもので、42Pという(おそらく作者最長の)読み切り作品。主人公の青杉すなお君が転校した『振り逃げ高校』には、変人ばかりがいた。というだけの話なのだが、登場するキャラたちがいちいちクセが強すぎる。それらにいちいちリアクションを取っていたら、この後の作品を読み進められないほど、濃厚な内容。ただ、黙って受け入れるのみという感じ。

・ボッちゃま
wikipedia情報では初出は不明です。「坊ちゃま」と呼ばれることが嫌いな坊ちゃま・藤堂君が不登校から学校に来て、ワガママな態度で授業を受けて…というショートストーリー。ただ、アクの強い藤堂君のキャラを描き切るには14Pでは足りなかったという印象。

・紙一重りんちゃん
『まんがくらぶオリジナル』と『Livedoorデイリー4コマ』の両方に連載されていたもので、一部がカラーで収録されています。バカと天才の紙一重のところで絶妙にバランスを取っている、小学三年の山咲りんどうちゃん(通称りんちゃん)が主人公で、彼女の大人びた言動や子供らしいボケに周囲の人(主に母親)が振り回されるというのが、主な構成。他の作品にある毒気がなく、この単行本の中ではベストの内容だと思いました。

・森の女神ちゃま
『まんがくらぶオリジナル』の目次ページに連載(っていうの?)されていたものです。まず1コマ目に森の女神が登場して、登山者を助けたり助けなかったりする4コマです。グレーテル風の少女が登場する3本が好きです。

・そそうえくん
『まんがくらぶオリジナル』で3ヶ月ほど掲載されていたものです。一見二枚目ながら、残念な性格の新入社員 そそうえ君(漢字は不明)の残念な仕事ぶりという4コマです。2008年ごろの掲載だそうですが、このころから現在の作風の基礎はできていたという感じでしょうか。個人的にはドSを隠しきれない美人田さんの2本と、みみくちはなこがヒットでした。

・面接コワイ!!
ここからの4本は、wikipedia情報では初出は不明です。髪の毛ボサボサ、耳毛ボーボー、スーツがヨレヨレで、足元はボロボロのスニーカーという土橋正と、ビシッとした身なりの千葉弘人の2人がある会社の面接を受ける。受かったのは…?という話。千葉のキャラは現在の作風に通じるものがあるが、それ以外はギャグというよりもやや社会派な印象を受けた(気のせい?)。特に、土橋の顔がエレベーターの中に消えていく3コマが素晴らしいと思う。

・台所で夜 人形が
ここからの3本は絵柄的にも、かなり初期の作品と思われます。人形のビーチャが夜に動き出してパンを焼こうとするものの、母親や娘に見つかってしまって上手くいかないという話。ただ、ビーチャが何故パンを焼こうと思ったのか?というところが一切不明だったりするので、ちょっとした不気味さが残ります。娘のため?

・宇宙人の店
ある女性が山で道に迷い、偶然見つけた店で宇宙人から食べ物をもらうが…。みたいな話。なんというか、ストーリーにメリハリがなく、オチもまさに置いてけぼりにされた感じ。この中では、個人的には期待外れだった。

・神様とお子
内容は ―貯金箱― と ―サッカー― の2本立てになっていて、どちらも子供が神様に願いを叶えてもらうが、その代わりにちょっと切ない代償が待っている…。というギャグのないSF風味の内容になっています。『ふうらい姉妹』の作風に慣れているので、逆に意表を突かれる展開になっています。

・筆おろし望先生
『Livedoorデイリー4コマ』で連載されていたウェブコミック。フルカラーです。カリスマ書道家の筆おろし望先生を『楽しい書道』担当のクール系女子アナ・アレキサンドラ前田が訪ねて、何か書いてもらうという内容の4コマ×25本。割とガッツリ目に下ネタを盛り込んでくるのが、他作品との違いでしょうか。9本目の一塁大臣 → 二塁大臣 → 三塁大臣 → 法務大臣がヒットでした。

・ひこうきの苦手な男
この話だけ原作のみで、作画は上福忍という人が担当しています。タイトルの通り『飛行機が苦手な男』の5コマ漫画が1本載っているだけです。前後の脈絡が全くないので「…で?」という気持ちになってしまう。フルカラーなのがいいところ。

・イラストギャラリー
主に『Rion』という青髪の女の子を中心にした、パステル調でファンタジーテイストの強いカラーイラストが6点収録されています。時折見せる画力の高さを、いかんなく発揮しています。



おそらく、これで作品ストックは、ほぼ吐き出した形になるはず。作風や掲載スタイル的に、これが作者の唯一の短編集となる可能性も高いと思うので、ファンの人は買いだと思います。


ふうらい姉妹 第1巻の感想

ふうらい姉妹 第2巻の感想

ふうらい姉妹 第3巻の感想








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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2013/09/15(日) 18:05:55|
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