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テラフォーマーズ 第2巻の感想

テラフォーマーズ 2 (ヤングジャンプコミックス)テラフォーマーズ 2 (ヤングジャンプコミックス)
(2012/08/17)
橘 賢一

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ゴキブリと人間の終わりのない殺し合い『テラフォーマーズ』の2巻が発売されました。正直、第1巻のノリを期待して買うと肩すかしというかガッカリするかもしれません。今回はタメの巻です。

・表紙
この巻から登場する膝丸燈がデザインされています。1巻の小吉同様顔半分が変化していますが、コレが何の虫なのかは判明しません。

・第1話 SYMPTOM 変異
この巻からヤングジャンプに掲載されたので話数がリセットされ、サブタイトルも『英語+日本語』の組み合わせに変更されました。まずは、新しい火星への宇宙船への乗組員の紹介エピソードが続きます。舞台は、前巻ラストから20年後のタイ。膝丸燈(ひざまる あかり)は幼なじみの百合子の病気を治すのに必要な大金を稼ぐために、高級ホテルの地下で行われている非合法の格闘大会に参加します。対戦相手は、ブライアン・チャオミーくん。14歳で251cm342kgの巨体を誇る『熊』。当然勝ち目はないわけですが、そのときに燈の能力が目を覚まします。彼は『親がバグズ手術を受けている』ため、生まれつき昆虫の力を使うことができるのでした。その力を使って熊を倒した燈に、百合子がすでに亡くなっていることを伝えたのは、バグズ2号の生き残りで火星探索チームの総隊長になった小吉と、その副長のミッシェル・K・デイヴス(デイヴス艦長の娘、彼女もバグズ手術を受けた親から生まれたので、生まれつき能力が使える)。あと、特筆なのは、人間とテラフォーマーの進化を現した図。これを見て笑えるか呆れるかが、このマンガを楽しめる指標になると思います。
進化の図


・第2話 UNDERDOGS 流浪のむれ
まず、冒頭2ページのミシェルちゃんのクールなSっぷりが素晴らしい。今回は、グランメキシコ(という国が作中には存在する)からアメリカに夢を求めてやって来たものの、ゴミあさりをして暮らすマルコスとアレックスの話。メジャーリーガーを夢見るアレックスと食っていくためにギャングになる道を選んだマルコス。2人のすれ違いと熱い友情に、幼なじみで行方不明になったシーラの存在をからめた青春ストーリー…。なのはいいんだけど、正直1話使わなくても良かったんじゃないかな?という印象。回想シーンで処理できたのでは。せめて、2人がゴミ捨て場でウダウダやっているときに、ゴキブリでも走らせておけばイメージも違ったと思う。食うために火星行きを志願した2人はシーラと再会でき、これで火星へ向かう『アネックス1号』の定員100人が揃うことになりました。

・第3話 FRIEND 共鳴と同盟
U-NASA内で顔を合わせた燈、マルコス、アレックスらが軽口を叩きあう。冷たいように見せて部下思いのドイツ人幹部アドルフや、大人しい性格のエヴァなど新キャラが出てきて、全体的ににぎやかな雰囲気。まあ、火星に行ったらこういう話はできないとは思うんだけど、これも死ぬ間際のフラッシュバックみたいにして処理すればよかったと思う。そして、ロシア人幹部のアシモフさんが模擬戦(?)をしますが、これがこの巻で唯一のゴキブリ死亡シーンです。

・第4話 VIRUS 仇
ロシア班のアシモフ、エレナ、イワンの話をきっかけに、今回火星に行く目的が地球で流行りつつある病気の原因 = 火星由来の『エイリアン・エンジンウイルス』のサンプルを集めワクチンを造ることだと明らかに。はじめてテラフォーマーのサンプルを目の当たりにしたアレックスの「人を… 食うのか!?」という疑問に対するミッシェルちゃんの答えがこの作品のテーマをよく表していて素晴らしい。「お前 自分ちの台所でゴキブリ見つけたら 拾って食うのか 食わねえだろ でもブッ殺すだろ 冷静に考えたら何で 殺す必要があるのかも分かんねぇだろ それでも 全力でブッ殺すだろ そんなもんだ“テラフォーマー”にとって人間など」。それから、ミッシェルちゃんが『離れた葉巻に火をつける』という能力の片りんを見せてくれます。

・第5話 WILL 遺志と意思
アレックスの手術への覚悟を聞いて、自分の決心の甘さを悟る燈。そんなときに知り合った入院中の春風桜人クン10歳との交流を経て、改めて火星へ向かう決意を固めます。でも、これも「別に1話使わなくても…」という感じ。それから、今回の宇宙服がお披露目されるのですが、幹部はともかくヒラ隊員でも、コートみたいなのを着ているのは、なんで?

・第6話 DEPARTURE 出陣
小町小吉以下、100名を乗せたアネックス1号が地球を飛び立ちます。でも半球型の機体って、大気圏を突破するのにスゴイ不向きそう。個人的には、この話を第1話にして、そこで隊員たちのイザコザがあったりするなかで、1~5話の内容をカットインさせればよかったのでは、と思う。そして地球では、場末のバーのマスターとして身を隠していた本多博士を訪ねたのは一郎の弟、蛭間七星!


・第7話 ENCOUNTER 対面
まず、長男が一郎と無難な名前なのに対し『七星』という名前が、カッコよすぎる。この2人の会話は、今後アネックス1号で起きる出来事を補足していく形になります。気になるのは「2年のはずの準備期間が半年に縮められたこと」。まだ、U-NASA内での権力闘争みたいなこともあるのかもしれない。そして、火星への着陸態勢に入ったアネックス1号に異変が。シャワーを除いた燈が見たモノは…。
ゴキブリ紐付き
石の棍棒も持ってるし

・第8話 BAD AGAIN 悪魔ふたたび
燈の「まだ火星着いてねぇだろうがよぉぉォォォー!!!」という叫びが素直すぎる。到着前なので能力を引き出す薬は倉庫の中。そこに向かったマルコスと燈が見たモノは…。
ゴキブリ倉庫あらし
倉庫で大暴れ。貴重な薬が壊されていきます。いやぁ、この逃げ場のない圧倒的な絶望感が素晴らしい。これぞ『テラフォーマーズ』という感じ。気になるのは、ゴキブリたちは、どうやって宇宙船の中に入り込んだのかということ(潜んでいた?)。それから、腕に巻いているヒモを巻いているのと巻いていないヤツがいることでしょうか。



次巻では、火星での人間とゴキブリの戦いが本格化していきます。お金の都合がつかない人とかは、11月に3巻とまとめ買いする方法もあると思います。
アネックス1号、乗組員100名のうち、この巻で2名死亡。残り98名。




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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2012/08/20(月) 22:39:04|
  2. テラフォーマーズ
  3. | コメント:2

コメント

私は感想が真逆でこのタメは必要経費である以上絶対欠かせないものだと思ってるのでしっかりと各々の過去を描いてくれた事に好感を覚えました。ちょっとの回想やフラッシュバックで済ませるのは1巻で既に行われた手法なので二番煎じになったらそれこそ意味が無いです。きっちり回数取ってタメが作られたからこそラストの急降下展開がより衝撃を伴ってダイレクトに伝わってくるわけで。緩急の妙という奴です。いっつもいっつも急展開ばかりだったらそれこそ飽きられますからこういう巻は必要だったと思いますよ。
  1. 2012/08/27(月) 23:00:44 |
  2. URL |
  3. ジンガ #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

> 私は感想が真逆でこのタメは必要経費である以上絶対欠かせないものだと思ってるのでしっかりと各々の過去を描いてくれた事に好感を覚えました。ちょっとの回想やフラッシュバックで済ませるのは1巻で既に行われた手法なので二番煎じになったらそれこそ意味が無いです。きっちり回数取ってタメが作られたからこそラストの急降下展開がより衝撃を伴ってダイレクトに伝わってくるわけで。緩急の妙という奴です。いっつもいっつも急展開ばかりだったらそれこそ飽きられますからこういう巻は必要だったと思いますよ。

1巻と2巻の感想の反響の違いを見ると、ジンガさんのような感想を持たれている方が大半みたいですね。
自分は、1巻のテンションの高さがかなり好きだったので、それと同じようなものを期待しすぎていたのかもしれません。
とりあえず、もう1回正座して読み返します。

ジンガさん、コメントありがとうございました。



  1. 2012/08/28(火) 15:07:49 |
  2. URL |
  3. 管理人 #-
  4. [ 編集 ]

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