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晴耕雨マンガ

天国大魔境の小ネタ募集中/9月は、木根さんの1人でキネマ。

テラン 2022 WINTER の感想




テランの感想です。









・表紙
折り返し部分から裏表紙まで、ギッシリとメイドさんに埋め尽くされています。壮観の一言。

・鋼の花嫁/あき
読み切り。結婚式の前日に轢き逃げに遭ってしまった花嫁のナズナ。気がつくと、体がサイボーグになってしまっていた。ストーリーのテンポ感がいいし、見開きの「この手に持っていたのはブーケだったのに」という決め台詞もカッコいい。あと、街に出たときにカップルが被っていたサクランボ型の帽子、あれなに!?

・知らないふりの国/はりかも
読み切り。幼いころから“お化け”を見ることができたガルム。母親の言いつけを守り見えないふりをしていたが、ある日ケガをした個体を見つけてしまい……。助かる(?)方向に行くと思っていただけに、ちょっと予想外のラストだった。ただ、母親の経験的に、いつかは戻ってこれるのかな?

・真夏の世界征服/犬島ななこ
読み切り。田舎の普通の学校に通っている魔王の娘の夏帆。ある日、父親が勇者に倒されたということをニュースで知り、心が不安定になってしまう。ファンタジー設定だけど、夏帆の境遇をいろいろと置き換えて考えることができる。ラスト2ページの演出が印象的。

・ハーメルンの窓/飴石
読み切り。帰り道にクジャクの羽根を拾った少女。しかし、家では親が……。物静かな展開の中で、クラスメイトの「勝手にどっか行かないでよ」というセリフが、なんだか心に突き刺さった。顔もしっかり描かれていないようなキャラなのに。

・青春の日陰/関谷あさみ
読み切り。文化祭で男女逆転喫茶をやることになり、制服を交換する姉弟。実際に学園祭の様子が描かれるわけではなく、家で着替えるシーンだけで終わってしまうし、なんとなく描きたいシチュエーション優先で描いたという印象。

・俺たちの非日常はこれからだ!/大武政夫
読み切り。実は炎が出せたり、透明人間になれたりするものの、活躍の場を見つけられなかった高橋くんたち。しかし、死の運命から逃れられないクラスメイトを助けるため一致団結する。前半はキャラの説明に割かれるが、状況が整ってからは大武節全開で面白さがドンドン加速していった。特に、立川君が新しい朝に目覚めるところ。

・ニジコと嫁入り/新井すみこ
読み切り。母親が新しくつれてきた父親候補が気に入らない虹子は、家を飛び出してしまう。そして、狐の嫁入りの行列に遭遇する。中盤の狐たちとのアレコレの楽しそうな雰囲気が良かった。特に子狐たち。最近は、こういう他人が家族になる系の話に弱い。

・夏と川と君と汗/小夏ゆーた
読み切り。飛び込み営業中に熱中症になりかけたサラリーマンが、JKに助けられる。溶けかけのアイス、汗だくの身体など、ウェットなシズル感たっぷりの内容。ただ、アイスを食べさせるシーンが2回あるので、どちらかは違うシチュエーションに変えたほうが良かったかも。

・こんなことがあったらいいのにな/津野みぞ子
読み切り。締め切り間際の漫画家と、リモートで仕事をしているアシスタント2人。漫画家の妄想話をアシスタントが実現させるが、そんなことが可能な機械はこの時代にはないはずでは……? オチは早めに読めてしまうが、それでもしっかりと面白い。

・スライムの作り方/コルシカ
読み切り。部分的に蛍光グリーンが使われている特殊印刷。主人公のやすしはイジメられているが、スライムづくりの本を読んで現実逃避する。家のシーンも2ページしかないが、良くない環境だということは推測できる。ポップな絵柄だけど、重ための内容。

・どうせ明日も同じ君/路田行
読み切り。毎日ダイナーに来る客の秘密を知ることになった店員のマリ。死んだ恋人のための生活から、強引に抜け出させようと考えるが……。序盤はコメディ風だったのに(急に壁の上にワープしたり)、中盤以降の転調具合が見事だった。特に279ページの「何も」。ラストも前向きで良かった。

・TOXiC/大塚いよ
読み切り。イケメンだがナンパが下手なサラリーマンが風俗店へ。しかし、そこはエッチなことをするのではなく、心のモヤモヤをスッキリさせる『共感風俗』の店だった。という設定が斬新だし、悩みを打ち明けるパートの雰囲気も良かったので、性風俗店ではないと分かった段階で勘違いさせるようなセリフ回しはやめても良かったかも。

・メイコの恋/イヌヅカヒロ
読み切り。サイボーグJKのメイコが、カフェの店員に恋してしまう。意を決して告白するが……。絵、ストーリーとも高レベル。機械なのに感情表現が豊かなメイコのキャラも良い。ぜひとも続編を読んでみたい。

・世界の秘密/松阪駿
読み切り。ある男子生徒の朝の様子を一人称視点で描く。占い1位とキャトルミューティレーションが、個人的には上手く結びつかなかった。

・魔法少女の妹/高橋夏臣
読み切り。美人で頭が良く、魔法少女としてバリバリ活躍している姉のユリア。妹の りん も特別な存在になりたいと願っていた。妹がこじらせて……、姉が妹の恋人に嫉妬して……と、いろんな予想を裏切る着地だったが、これで本当によかったのかどうか? 秒で家を追い出された妹の彼氏がかわいそう。

・花に紅/阿部伶
読み切り。道端でゲロを吐いている人を介抱したら、その人はSMの女王様でした。性に興味のある年頃の花ちゃんは、流れで緊縛されることに。SMが自然な欲求かどうかは置いておくとしても、もう少し盛り上がりどころが欲しかった。

・蜥蜴の流儀/佐久間葉
読み切り。蜥蜴という殺し屋の行方を追う女刑事の手伝いを、その蜥蜴本人がするハメになってしまう。ストーリーとしてはオーソドックスな部類だと思うが、蜥蜴の本心というか裏の顔が分かる展開は上手かったと思う。

・乙女椿の庭/綾城まめ
読み切り。庭師が探し出した乙女椿の花。それをとても喜ぶお嬢さん。2人の気持ちは分かるが、4ページと短い。せっかく半年に一度のテランなのに。

・月の人/合浜麗華
読み切り。月出身のアルスは、法律によって県外への外出は禁止されている。先輩との海を観に行くという約束は果たせないかと思われたが……。なんといってもアルスのキャラデザが素晴らしいと思う。重力が1/6の月で育ったので、体が大きく手足が細長い。同じ設定でもう一本読みたい感じ。

・坂の上の魔法使い/冬虫カイコ
読み切り。魔法が使えない人、使えても能力が低い人間をバカにしてきたアネモネ。しかし、彼女自身が魔法を使えなくなってしまう。これまでの価値観がブチ壊され、いままでの自分を省みる展開が良かった。442ページあたりからの花びらが舞い散るシーンの空気感も素晴らしい。

・私が舞台音響だった頃/ひらく
読み切り。作者が舞台の音響をしていたころの思い出エッセイ。マイクの仕込み方とかは勉強になる。ただ、ハルタの読書コーナーを担当されているとはいえ「急に自分のことを話し始めたな」みたいな感じもある。

・紅い夕陽の話/おく
読み切り。フルカラー。お花の稽古が嫌で逃げ出した少女。ある夢を見ようとするが……。何と言っても、見開きの白蛇の姿が圧巻。それから、絵に直接吹き出し用のスペースを描いているんだろうけど、絵は普通に描いて後で吹き出しを乗せる形にしたほうが良かった気もする。








前号に比べて薄くなっていたけど、読みごたえは変わらず。





















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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2022/01/18(火) 17:51:03|
  2. Fellows! Q/ハルタオルタ/テラン
  3. | コメント:0

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