アフタヌーンの感想です。表紙は『ブルーピリオド』です。
・20世紀のアフタヌーン~由利編集長のはなし~/沙村広明
巻頭カラー。35周年記念読み切り。現在のアフタヌーンを形作ったと言われる、2代目編集長の由利耕一氏の逸話を、沙村氏の目線で描く。こういった切り口で『アフタヌーン創作秘話』みたいなシリーズも展開できるかも。それから、20年以上続いた連載だから当たり前なんだけど『無限の住人』が90年代から連載していたという事実に、ちょっとビビる。
・ブルーピリオド/山口つばさ
ドローイングの講評はサクッと終わる。確かに八虎は作品作りのときに自分の中に答えを求めがちだしな。どうやって外に世界を広げていくのか。そして帰宅途中に、桑名さんの友人2人に捕まった八虎は、個人経営のギャラリー?を手伝う様子。ここで、そういった出会いを得ることができるのか?
・メダリスト/つるまいかだ
滑走順2~5番の選手を同時に描くことで、どこでどういう風にポイントが入っているのかということがよく分かった。スピンには、あんなにチェック項目があったのか。最初のジャンプで壁に激突し、鼻血を出しながら演技した離洲くるみちゃんが印象に残ったが、6番滑走の炉場愛花ちゃんの見事な振り付けと、最後に意地で成功させたコンビネーションジャンプが見事だった。これで愛花ちゃんがトップに。彼女がいのり最大のライバルになるのかと思ったら、光ちゃんと同じクラブの八木夕凪ちゃんが、その前に立ちはだかる様子。強敵のオーラがみなぎっている。
・来世は他人がいい/小西明日翔
大阪のほうのゴタゴタは、特に大きな問題にはならないかと思われたが、実はそうではない様子。空木&秋目日で吉乃の祖父を排除しようというのか。あと、薊もまだあきらめてはいなかったのか。
・スキップとローファー/高松美咲
生徒会でお悩み相談を企画したり、後輩と接したくて仕方がない美津未。さっそく話をしに来た1年生に対しアドバイスしてみるものの……。湯川さんは、このまま生徒会入りしてくれそう。あと、結月の相談は仮の話じゃない気がする。
・天狗の台所/田中相
近所の人たち(not天狗)に手伝ってもらって、稲刈りを行う。しかたないことだけど、実際の季節とリンクしていたら、もっと読み味もちがったかも。あと、田植えのときにコンバインを使わないと有意が言っているけど、もともと使わないのでは?
・ヴィンランド・サガ/幸村誠
ミスグェゲブージュが儀式を行い大いなる精霊とつながる。そこで視た未来の様子は……。これでウーヌゥ人がトルフィンたちと対立することは間違いなしか。冬に追い出されたらたまったもんじゃないな。
・プ~ねこ/北道正幸
モコちゃんの息子の風助(28号)を主人公にした回。ハシラでは「このまま代替わり?」みたいなことが書かれているけど、たぶん違うと思う。
・ダーウィン事変/うめざわしゅん
フィルの家に匿われることになったチャーリー。まだまだ問題はあるが、これでひと息つけただろうか。そしてチャーリーは研究所で体力測定を行うことになるのだが、その結果が……。まだまだ成長期だったのか。
・Q、恋ってなんですか?/Fiok Lee
センターカラー。クジャクの調査についてきてしまった雪乃さん。青井への積極的なアプローチを見て、Qが考えたことは……。そしてラストでは衝撃の展開も。雪乃さんのノリなら真実を打ち明ければ理解してくれそうな気もするけど、そう簡単ではないか。
・ヒストリエ/岩明均
自分の片手を犠牲にし、双子のうち男児のほうを守り切ったエウリュディケ。「下ァッッがれ下郎!!」のシーンが最高。そしてエウメネスは首都ペラに戻るとのこと。どんな仕事が待っているのか。
・ワンダンス/珈琲
2話掲載。ちょっとしたスランプのような感じになってしまったカボ。しかし、そのことを相談できる友人もいなく……。アッセイさんのイベントも参加料を払うあてがなかったり、ちょっとした袋小路にハマってしまう。ショー志向の湾田とも距離ができそうだし、いきなり難しい雰囲気に。
・無限の住人~幕末ノ章~/滝川廉治・陶延リュウ・沙村広明
奇兵隊の赤根と京都見廻組の佐々木から命を狙われることになった万次&高杉。やっぱり高杉を尸良に似せたのは、ちょっとしたファンサービスってことか。そして、坂本が商談をしている相手の中には、西郷吉之助の姿が。万次と顔を合わせるときは来るのか?
・十角館の殺人/綾辻行人・清原紘
ヴァンが犯行を決意した経緯。そして、どのように本土と島を行き来していたかの解説が行われる。「ある意味非常に杜撰なもの」と自分で語っているけど、島田はこのトリックを暴くことができるのか?
・トップウGP/藤島康介
レースが終わってのアレコレ。ローザマリアと高台は、しばらくはこんな感じが続くんだろうな。そして今度はアルゼンチン大会。どうやら今度はルディ&ルカのナバロ兄弟が敵ということになりそう。
・アイの歌声を聴かせて/吉浦康祐・前田めぐむ
海にサトミを呼び出し、シオンたちが歌を聴かせる。ここでトウマがビシッと決めればというところで……。映画も公開されたことだし、クライマックスも近い感じか。
・天国大魔境/石黒正数
天国パート。一部の子どもたちは自衛隊に保護されたが、ククやミチカらは身を潜める。ここがヒルコになったどうかの分かれ目か? そして保護された子供たちは、普通の名前で呼ばれるように。これが子供たちの本名なのか、それとも仮に与えられた名前なのか? そしてナタの新しい名前は三倉まなか。彼女の成長した姿が、ミクラさんということか。魔境パート。山中で道に迷ってしまった2人。マルは人食いの気配を感じるが……。浜松から山となると、北上して岐阜のほうへ行ったのか、一気に紀伊山地あたりか?
・イサック/真刈信二&DOUBLE-S
うっかり河を渡ってしまった補給部隊を、敵軍の将・ヴィスコンデの隊が襲う。五段反転射撃で十分に対抗できるかに思われたのだが……。これは圧倒的な戦力差。プリンツも危ないな。
・波よ聞いてくれ/沙村広明
ミナレと瑞穂がどんな動画を撮っているのかという特別編。なんか瑞穂が誘拐されてから、ずいぶん時間が経ってしまったような。
・乾と巽~ザバイカル戦記~/安彦良和
コルチャーク邸での会談の後、拉致られてしまったジェーニャ。待っていたのはミーシャだった。ただ2人の考えていることと、実行犯のテロリストたちの考えには大きな隔たりがある様子。ここに巽がどう絡んでくるのか?
・はしっこアンサンブル/木尾士目
これまで抱えていた気持ちを長谷川さんにズバリ指摘されたことでモヤモヤが晴れ、一気に音楽への情熱を取り戻した仁。直前にチョコをもらっていた長谷川さんを素通りして音楽室に戻るあたりが、最高に仁していると思う。そしてお返しのホワイトデーコンサートで、晃と2人で歌うことに。次回が最終回。始まりの2人で締めくくりを。ということか。
・青野くんに触りたいから死にたい/椎名うみ
文化祭。優里と藤本が主役を務める『ロミオとジュリエット』が行われる。が、2人の知らないところで別の計画が動いていた。これまでと違い多くの人が見ている場なので、いったいどうなってしまうのか?
・ビターエンドロール/佐倉旬
今回の患者は、牧倖乃さん。乳がん患者に、男の犬飼が担当ではダメなのかと思われたが……。後半の家族の気持ちのすれ違いが明らかになるパートと、中庭で「立ち直る必要はない」というシーンに、胸が締めつけられる。今回は犬飼が泣くのも2回だけだったし、これくらいのバランスがいいのでは?
次号、メダリストが巻頭カラー。フィギュア大好き声優の春瀬なつみさんによる見どころ紹介記事付きとのことだけど、作者のつるま先生は春瀬さん大好き漫画家なんだよね。
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