『木根さんの1人でキネマ』第6巻の感想です。
・29本目 字幕vs吹き替え
『映画は字幕で見るか吹き替えで見るか?』で部下が言い争い。木根さんは、そういった論争を超越した存在なので上手くあしらったかに思われたが、翌日以降も工藤ちゃんが食い下がってくる。他の作品でも扱われていたテーマだし、これは映画ファンに突きつけられた永遠の課題なんだろうな。個人的にはどっちかにこだわらず、映画の内容やジャンルによって切り替えていけばいいと思う。あと、今更だけど木根さんって何の課長なんだろう? 後の話では取引先と顔を合わせるっぽいけど、営業じゃない雰囲気なんだよな。
・30本目 君の名は。/ホラーvsアニメ
木根さんとキョーコ(の所蔵しているDVD)が入れ替わってる~!? 互いの趣味(ホラー映画とアニメ)を貶し合った翌日、それぞれが持っているDVDが入れ替わってしまうという謎現象が発生。相手のジャンルに理解を示さないと元に戻らないのでは?と考え、観てみることにしたのだが……。一見対極的な位置にある2つのジャンルを『かつて世間からバッシングを浴びたことがある』という共通点で結びつけたのは上手いと思った。そして、入れ替わり現象が戻ってからのオチのつけ方が、いい意味でヒドイ。
・31本目 ジャッキー映画
『カンフー・ヨガ』を観てジャッキー・チェンにハマったセッちゃん。かねてより『若者のジャッキー離れ』を憂慮していた木根さんは、往年の名作も薦めようとする。木根さんによるポリスストーリーの伝説の電飾ポール滑り降りシーンの再現は、あのスピードだとおマタがこすれて大変なことになっていそう(久しぶりの尻描写もあった)。それから、木人椿が売っているショッピングモールってどんな品ぞろえなんだ?
・32本目 ロード・オブ・ザ・リング3部作
実はいまだに、以前の夫との結婚指輪を大事に保管していた佐藤さん。それを発見した木根さんが処分することになるのだが、木根さんもまた指輪の魔力に……。まず、結婚指輪を『一つの指輪』に置き換えるアイデアが上手いし、2人の会話シーンが大部分を占めていて『1人でキネマ』感が強くて良かった。その一方、木根さんらが佐藤さんと元夫との再会を陰から見守っていたのも最高のシーン。ウェディングドレス姿がカバーも飾ったし、この巻のベストエピソード。
・33本目 マトリックス
結婚していて中学生の一人娘がいる。そして映画を観たことがない。そんな木根さんのところに『SATO』という謎の人物からメッセージが送られてくる。はじめは抵抗していた木根さんだったが、SATOの言葉に従いマトリックスを観てみることに。『赤と青のどっちの薬を飲む?』のシーンで思ったけど、爆弾を解除するときに『赤と青どっちの線を切ったほうが多い?』っていうのを調べてほしい(無茶なお願い)。あと、マトリックスのアレ(字が落ちてくるヤツ)の中に、過去に取り扱った作品名が紛れ込んでいる。
29本目のなかで対立のひとつとして挙げられ、名前がクリスの俳優多すぎ問題(エヴァンスとかヘムズワースとか)は、誰か解決策を示してほしい。
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