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晴耕雨マンガ

天国大魔境の小ネタ募集中/12月はジョジョリオン、ゴールデンカムイ。

今年の読み切り漫画まとめ 2018

◯はじめに
今年も残り1ヶ月を切り、さまざまなマンガ関係の賞が発表される季節になってきました。でも個人的に気になるのは、その選考対象がどれも『単行本』だということ。雑誌に掲載されたりWebで発表されたマンガがすべて単行本化されるわけではありません。そこで、昨年12月から今年11月までで自分が読んで面白かったと思う読み切り、および単行本化されていない短期連載作品をまとめてみたいと思います。

○週刊少年チャンピオン 短期連載
今年、チャンピオンに掲載された短期連載作品は、僕の心のヤバイやつ/桜井のりお(15~18、53号掲載)  魔法少女サイト Sept/佐藤健太郎&宗我部としのり(17~19号掲載)  刃牙外伝 疵面/板垣恵介&山内雪奈生(20~24、36~37+38号掲載)  開田さんの怪談/木々津克久(19~27号、36~40号、47~49掲載)の全部で4本。単行本が発売した、これからされるものばかりという状況なので、ベストは選ばないでおきます。これは編集長交代による方針の変更なのかな。

○週刊少年チャンピオン 読み切り
今年チャンピオンに掲載された読み切りは、作者22人で26本。別チャンで連載化した先生ー!〆切ですよ~/浜岡賢次(15号掲載)や、出張版のフルアヘッド!ココ ゼルヴァンス/米原秀幸(42号掲載)などを除いた中で良かったのは、過去に戻って完璧な人生をやり直す? それとも恋を取り戻す?ブンキテン/田中歩(2+3号掲載) 超高速で日本全国に荷物をお届け片瀬つむりの神速便/八音橋ナオキ(6号掲載) 生徒会長として絶大な信頼を集める主人公の真の目的とは!? 謀略のパンツァー/古田朋大(22+23号掲載)  攻撃できない空手少女が、トラウマの元となった相手と再会する少女ら、空が故/碓井春佳(32号掲載)  クラスメイトだけど主人とメイドの関係でもある2人を描いたオムニバスメイドでメイトのメイカさん/佐藤ショーキ(41号掲載) といったところ。ベストは
幼なじみは全知全能/山本アヒル(21号掲載)です。
幼なじみは全知全能/山本アヒル
ふとしたことから、全知全能の存在になってしまったヒロインが、幼なじみにあるひと言を言わせようと能力を遺憾なく発揮する。目標とやっていることのスケールのギャップが大きすぎて最高でした。
あと、今年のチャンピオンのハイライトは、やはりなんといっても鮫島、最後の十五日/佐藤タカヒロ ということになるでしょう。
鮫島

○別冊少年チャンピオン
今年別チャンに掲載された読み切りは、作者32人で46本。連載化したインコンプリート アニマルズ/平沢バレンティーノ(2、4、6月号掲載)以外で良かったのは、言い伝えや迷信を具現化できる能力を持つがゆえに他人と距離を取ってしまうが……ホシノナルカミ/古田朋大(2月号掲載) 謎の料理の魅力にとりつかれてしまった主人公、その秘密の作り方は?オルメヌール/中村ゆきひろ(5月号掲載)  侵略してきた宇宙人を鹵獲して兵器に改造。それが因果応報を生むことに星の兄弟/荒井俊太郎(8月号掲載)  極度の機械解体欲を持つ少年が、捨てられた冷蔵庫を修理して戦う機動家電レイゾウコ/佐藤周一郎(9月号掲載)  女子トイレの個室に隠れて「見つかるかも」という興奮を味わっているドMの末原くん。終始、異常性を見せつける内容僕と僕の女王様/大谷優(11月号掲載)といったところ。ベストは
My Sweet Boku Zukin/杉浦洸(4月号掲載)です。
My Sweet Boku Zukin/杉浦洸
空襲から逃げ惑う少年は、避難する人々の防空頭巾の様々な模様に注目していた。その中に大きな目玉模様の物を見つけ、自分の物にも目玉を描く。逃げる人々の塊を大蛇や首長竜に例えたり、全体に流れる独特の空気感が素晴らしい。

◯月スピ
今年は『月刊!スピリッツ』の読み切りもまとめたいと思います。掲載されたのは新人を中心に25本。熊本復興企画のレポート漫画であるおんな南阿蘇鉄道ひとり旅/YASCORN(5月号掲載)を除いた中で良かったのは、自分そっくりのゾンビに生活を代行させたら、そっちのほうが上手くいってしまい……不完全ゾンビ/山原中(5月号掲載) 終始淡々とした描写が続き、狂気性が満ちている誰にとってもどうでもいい人/石田和人(9月号掲載) 長渕みたいな男が、好きな娘のために演劇部で代役(お姫様)を演じるよせる男/大内優(11月号掲載) 盲目の美女と殺人鬼がひとつの部屋に。息詰まる攻防戦in the dark/二宮正明(1月号掲載)といったところ。ベストは
痴女の夜/矢寺圭太(3月号掲載)です。
痴女の夜/矢寺圭一
閉塞的な街に飽き飽きしていた3人組の前に、全裸でバイクに乗る痴女が出現。訳も分からず、チャリで追跡する。異様な疾走感と青春のリビドーにあふれていて、とても素晴らしい。

◯アフタヌーン
今年から『アフタヌーン』もまとめていきます。掲載されたのは作者12人の14本。コミックDAYSからの出張版である寄生獣リバーシ/太田モアレ(8月号掲載)とおみやげどうしよう?/西園フミコ(10,11月号掲載)とけもらいふ/雪本愁二(12月号掲載)を除いた中で良かったのは平凡なサラリーマンの藤ノ木と海外で危険な仕事に従事している赤岩。2人が不定期に電話でとりとめのない会話をするたったひとつのことしか知らない/本田(5月号掲載) 1年前に死んでしまった幼なじみの最期の願いを叶えるため、その弟とともに山に分け入っていく。自殺をするに至った事情や、熊の出る山にわざわざ入っていく理由など、話を展開させていくのが上手い蛇の山/窪田航(6月号掲載)といったところ。アフタヌーンのベストおよび
〇読み切り・オブ・ザ・イヤー
不朽のフェーネチカ/竹良実(7月号掲載)です。

生前から聖人認定確実と噂されるマザー・ドロテア。その隠された顔を探ろうと、アレハンドロという記者が彼女の過去を探る。はじめは聖人になるためなら汚いことにも手を染めているのかと思われたが、取材を通して段々と時間をさかのぼっていき、ドロテアの真の考えが明らかになる過程が素晴らしかった。電子版で発売されているので、厳密に言えば対象外なのですが、特例を設けてでも評価したいほどの傑作です。
来年度からは、モアイで発表されているものも読んでいきたいと思います。

○ハルタ
今年、ハルタに掲載された読み切りは作者29人で53本。単行本化されているシャーリー・メディスン/森薫(52号掲載)や事実上の不定期連載であるゲームしたっていいじゃん/高橋拡那(51~54、56、58~59号掲載)などを除いた中で印象に残っているのは、魔女の呪いを解くために、自分の体の一部を差し出す王女。命そのものを犠牲にしたときに新たな呪いが発動するマリヤたちの祈り/後藤(50号掲載) 鬼の鬼ヶ島さんは、テスト勉強のし過ぎでうたた寝。角が机にブッ刺さってしまう。女性キャラの表情や体つきが良い君の前ではいつも赤鬼/仁科彰太朗(51号掲載)  肉体関係を持ったアシスタントが、そのことをマンガにしてしまう。作者特有のヒリヒリ感がほとばしるなれた手つきで ちゃんづけで/ゴトウユキコ(52号掲載)  復讐の鬼と化した忍びの激闘。でも、水遁の術ってそういう意味じゃなくない?忍びのエン/加藤清志(52号掲載)  鬼のお嫁さんの角にアレルギー反応を起こしてしまった旦那さん。体質改善に取り組むお嫁さんアレルギー/三輪皐月(56号掲載) といったところ。個人的には、ここ数年にくらべて当たりの読み切りが少なかった印象。その中で選ぶとすれば、期待を込めて
雲の子くららちゃん/紙島育(54、55号掲載)
雲の子くららちゃん/紙島育
をベストに推したいと思います。髪の毛が雲になっている、くららちゃん。感情や環境の変化で、その形状が様々に変化する。前作『メドゥーサ嬢ニューサイト』など、いいキャラを生み出しているので、次回作を楽しみに待ちたいと思います。

○その他
その他、定期購読している以外の媒体で気になった読み切りは、
I SPY/遠藤達哉(ジャンプSQ3月号掲載)
好きになった相手は凄腕のスパイ。マタギの祖父に育てられたJKが野生の勘で接触をはかろうとする。ギャグのはさみ方が小気味よく、とても面白い。さすがの腕前。
真夜中ワンダーさんぽ/鳶田ハジメ(コミックポラリス 3/15公開)
主人公と飼い犬だけに見える、影のような謎の生命体たち。その存在に戸惑いながらも、夜の街を歩く。雰囲気がとても良い。
マサラ追走曲/えすとえむ(モーニング15号掲載)
食をテーマにした連作のうちの一編。日印ハーフで苗字が王子なのに、カレーが嫌い!? かつての同調圧力への反発と、それが無意味な抵抗だったことに気づく流れがいい。
樫村一家の夜明け/岡村星&沙村広明(週刊漫画ゴラク5/11・18号掲載)
30歳引きこもりが意を決して部屋を出たら、父親がヤクザに襲われていた。結局、終盤の父親のガンアクションと解散宣言の勢いに全てを持っていかれる。
アリスと不思議な国のうさぎ/中野ユウスケ(ヤングジャンプ27号掲載)
日本では、道端にいる小さいウサギを捕まえて食べるのが当たり前。イギリスからの留学生アリスが、その謎の真実に巻き込まれてしまう。オチも不気味でよい。
Fool in the room/大槻順平(モーニング29号掲載)
引きこもりが外に出てみたら、学生時代に好きだった子が風俗で働いていることを知る。全編にわたってバカバカしい勢いがあって最高に熱量が高い。途中で一回、ショーシャンクの空になる。
BURN THE WITCH/久保帯人(週刊少年ジャンプ33号掲載)
ロンドンの闇に跋扈するドラゴンを退治しろ! 画力やキャラメイキング力の高さは流石。ラストで『BLEACH』とつながる演出も見事。
白ヒゲとボイン/板垣巴留(週刊漫画ゴラク 9/21号掲載)
作者初の人間漫画。サンタクロースが風俗嬢にプレゼントを渡す理由は? ストーリー構成力は相変わらずの高さ。たしかに、この内容は少年誌では描けない。
カッコヨリグレット/タカノンノ(くらげバンチ9/14公開)
小説を書いていたが、いまは地元で働き奨学金を返している女のところに、大学のころ憧れていた女が転がり込んでくる。青春は終わったかもしれないけど、夢をあきらめるにはまだ早い。夜の公園での女2人のやり取りが素晴らしい。
吐露/三卜和貴(ヤングマガジン42号掲載)
自分の吐しゃ物が、好きな娘の姿に。やりたい放題していたところ、本物のほうから告白を受ける。微妙な関係性を海に例えて見事に描いている。




来年も、こういうことができたらいいと思います。よろしくお願いします。











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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2018/12/02(日) 15:00:00|
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