ハルタ第57号の感想です。
・表紙&カバーストーリー
丸山薫先生が担当。猫執事カフェでのアレコレ。本能に従うヤツも、料金体系に入っているのかどうか。
・夕凪に舞え、僕のリボン/黒川裕美
新連載。新体操の大会(中国地区の大会の様子)にエキシビジョンで出場する、羽田凜太郎。彼が新体操を始めるキッカケとなったのは……?ということで、舞台は1984年の広島へ。母親がいないことからイジメられている凜太郎。昔気質の父親にも分かってもらえず家を飛び出す。そのとき、神社の境内で新体操を踊る担任の鮫島先生を目撃する。今の時代でも珍しい男子新体操を、この時代に始めるというのは、なかなか大変そう。隔号連載です。
・鞄工房日記/間間戸淳
新連載。有村歩(あゆむ ♀)は、学校では激しいイジメにあい、親戚をたらい回しにされるというひどい状況。フランスに住む優一という男に引き取られるが、彼もまた物乞いを強制したり犬と同じケージで寝かせたりといった、クズ男だった。たまらず飛び出した歩は、あるカバン店の明かりに吸い込まれる。なにもハルタでここまでやらなくても…というほどの鬱展開。次回から住み込みで働くとしても、言葉も話せないしな……。隔号連載です。
・北北西に曇と往け/入江亜季
第26話。三知嵩は「フレイヤは自分の友人だ」と言って、電話を切ってしまう。そして、慧が最初にあの家に行った時の回想へ。慧が機械と話す能力を持っているなら、弟の三知嵩にも能力があっても不思議ではないか。人の肉体ではなく精神にだけダメージを与える攻撃、って感じかな。
・はなやっこ/原鮎美
第2話。初バイトにいどむ風宇。スミレさんのカワイさにドギマギしてしまう。今回は全編花屋だったけど、適度にヤンキーパートも欲しいところ。
・昴とスーさん/高橋那津子
第13話。実は隠れてタバコを吸っていたスーさん。でも、やっぱり子供の身体には毒なようで、喉を傷めてしまう。『風邪薬を買ってきて』とメールを受け取ってからの、澪の真剣さが良い。
・山を渡る‐三多摩大岳部録‐/空木哲生
第4話。新入部員たちが登山靴の修繕道具を買っているあいだ、先輩たちはロッククライミングにチャレンジする。登山技術もおそらく黒木がトップみたいだから、やっぱり男子部員の存在意義が難しくなるような。
・レキヨミ/柴田康平
第4話。レキが寝た隙に、楽しみにしていた本を読むヨミ。しかし、その内容と現実が上手くリンクし、ホラー映画的な状況に追い込まれてしまう。あのオオカミ、まだ交尾していたのか。
・欅姉妹の四季/大槻一翔
第16話。校内のマラソン大会で、いずみが激走を見せて優勝する。ただ、ここまで限界ギリギリの走りをするモチベーションは何なんだろう? 男子にスポブラ姿を見られても負けたくなかったの?
・燕のはさみ/松本水星
第14話。水島の影響を受け、理論的な理髪をし高級路線を目指す。新規の客が増えたものの、燕の持ち味がなくなってしまい……。今回は燕の表情にバリエーションがあったのが良かった。次回から毎号連載とのこと。
・ヒナまつり/大武政夫
第80話。あくまでも超人拳法を極めたいという夢を叶えるため、ツルツルはマオ&アツシとともに中国へ。しかし、そこで目撃したのは自分たちが仕送りした金で酒池肉林を堪能するシワシワツルツルたちだった。マオが気づいたように、これが未来の出来事につながっていくのか。こんな内輪もめが。
・ダンジョン飯/九井諒子
第47話。狂乱の魔術師・シスルの能力を抑えるためには『有翼の獅子』の力を借りなければならない。という情報を得て、ライオス達は再びダンジョン内に戻る。古代ドワーフの貯水庫でグリフィンの襲撃を受けるが、センシが異様な拒否反応を見せる。なにかトラウマ的な出来事があったのか?
・ミギとダリ/佐野菜見
第12話。一条邸に潜入する2人。ミギがカウンセリングを受けているあいだに、ダリが家内を探索する。しかし、瑛二は催眠術を使えたりただ者ではない感じがプンプン。そこでミギが見た夢を手掛かりに、例のペーズリー柄の壁紙の部屋を見つける。妹の不穏な人形遊びなど、一条家全体が敵ということかな。今回はギャグ要素は控えめ。「おがくずの雨が降るぞ!」くらい。
・ニコラのおゆるり魔界紀行/宮永麻也
第10話。サイモンが手紙を受け取り、急遽ふるさとの町に帰ることに。最近ケガが増えたという、育ての親トビーの秘密を探る。358Pのトビーの涙も良かったが、3人が食卓を囲んで「種族がバラバラだ」と笑うシーンも、すごくホッコリする。
・ふしぎの国のバード/佐々大河
第25話。院内編。マリーズ云々の話は、秋田まで保留にすることに。2人は院内という村で、カヨバシ(小林)という医者に出会う。元漢方医でありながら現在は西洋医学を研究しているという彼に、バードさんは感銘を受ける。カヨバシと秋田まで同行することになるが、次の目的地・湯沢では大火事が起こっていた。医者が仲間になった = 大掛かりな治療が必要になるってことか。
・東京城址女子高生/山田果苗
第8話。「静かなところが好き」という生徒会長の橋本さんを、あえて渋谷に連れ出す。城址探索の素晴らしさを認めさせ、部室(仮)もゲットと順調な流れだが、橋本さんは部員にはなってくれない様子。新入部員だと、どういうタイプが必要かな? 写真撮りまくりの記録係か、SNSに強い情報発信係か。
・ハクメイとミコチ/樫木祐人
第56話。大穴に落ちてしまったセン。運悪く?同じ穴にハクメイとミコチも落ちてきて、3人で脱出のために試行錯誤する。センの目は猫のような特性があるみたいだけど、これは個人的なものなのかな? それとも、ある地方の人はみんな持っているの? あと、ミコチが「穴暮らしのモグラは少ない」って言っていたけど、これは作中世界のことなのか、現実のことなのか気になる。
・バララッシュ/福島聡
第8話。些細なことからでも着想を得て、企画書を出していく山口。アイデアをまとめるために電柱やご神木に抱きつく様子が、なんか面白い。そして、ついに富山さんの眼鏡にかなう1本を書き上げる。一歩、階段を上ったかな。
・傑作のピエタ/真冬麻里
読み切り。大天使ガブリエルは主への供物とするため、友人を失い悲しみに暮れるミケランジェロに彫刻を続けるように促す。ミケランジェロが狂気に捕らわれながら彫刻刀をふるう中盤から、まさかそういう方向に展開していくとは。っていうか、芸術担当の天使が別にいるんじゃないの?
・乙嫁語り/森薫
第48話(通算74話目)。スミス、アリ、タラス、ニコロフスキの旅がスタート。今回はその様子を、淡々と描く。取りあえずの目的地は、アンタリヤという地中海沿岸の町。どういうルートで、アミルたちのところに戻るんだろう?
・キツネと熊の王冠/中村哲也
第8話。夏祭りに向けて、はりきるマヤ。今回は醸造法など、ひさしぶりにビール情報がたっぷりだった。しかし、ドイツ人でもスイスに憧れを盛ったりするもんなのかな?
・忍ぶな!チヨちゃん/設楽清人
第17話。チヨ代とワタル殿のデートを妨害しようとするサヨ代。しかし、デートの本当の目的は……。これでサヨ代も親チヨ代派ということだと思うけど、父親が使おうとしている『アレ』が何なのか気になる。
・不死の稜線/八十八良
第52話。谷山とカオリさんを引き合わせ、計画が上手くいっているとほくそ笑む雄貴。捜査のやり方がヌルいと軽んじるが、それも剣崎の作戦のうちだった。次回で一気にカオリさんの潜伏先を叩くところまでいくかな。
・A子さんの恋人/近藤聡乃
第43話。順調に翻訳の仕事をこなしていたA君。しかし、スカイプするA子の背後に金魚を見つけたことから、負の思考スパイラルに捕らわれてしまう。冒頭の走るシーンでどこに向かっているのかと思ったけど、まさかこのまま来日するのか。修羅場必至だな。
・星明りグラフィクス/山本和音
第18話。西端からのスカウトを受けるかどうか悩む吉持。いろいろと考えた末に答えを出すが、明里ちゃんからの返答が……。3年の夏が終わるということだし、学生生活の残りの時間も少ないし、そもそも、吉持に関係修復のスキルなんかないだろうし、どうするのか? あと、黒沢はライバル然とした登場だったけど、いつのまにか面白ケガ人お兄さんになってしまったな。
・青武高校あおぞら弓道部/嵐田佐和子
第12話。ゲリラ弓道を行った和馬らは、自宅謹慎に。しかし、目撃した生徒たちの心を動かし、署名を集めることに成功。無事に弓道同好会が発足する。防矢ネット設置の話の流れで、いぶきの加入も決定。すべてまるく収まった感じ。
・彼女はお義父さん/川田大智
第13話。佐倉さんで固定されつつあったが、Gと接触したことにより完全お義父さん状態に。ここで、第1話の入れ替わった時にお義父さんが亡くなっていたことが発覚する。佐倉さんと身体を共有しながらのお別れは、寂しさとともにシュールさもある。次回、最終回です。
・あねおもい/福田星良
最終回。空手部の合宿のため、あおいが家を空けることに耐えられないさきちゃん。様々な奇行をくり返すことに。ダブル眼帯のヤツが良かった。はなやっこが始まったので、4コマ枠の選手交代って感じか。
・碧いホルスの瞳 -男装の女王の物語-/犬童千絵
第23話。貿易の時代がスタート。近隣の国から、様々な人と物がエジプトに集まる。その中にはパネヘシという、くせ者商人もいた。考え方的にはシェプストと近いものがあるんだろうけど、すんなり味方というわけにはいかないんだろうな。
・お~い やゆ代さん/佐藤春美
読み切り。50号に続き、2度目の登場。精神が老人ぽくなる病気になったやゆ代(小学生)の様子。小1なのに『献体』『介護』という漢字を書けていることは、実は物凄いことなのでは?
・今日のちょーか!/戎島実里
最終話。ついに渚が自分の竿を手に入れる。自分で作った仕掛けで魚を釣ったことに、潮香は感動の涙を流す。最後には2人で大物を釣り上げたし、集大成にふさわしかったと思う。
・まだ見ぬ春の迎えかた/井上きぬ
第11話。つづみと修ちゃんの初デート。映画を観に行くが、つづみは緊張して手をつなぐこともできない。ストーリー的にはやることはやってしまった状況なので、修ちゃんが再び海外に行くまでが、ひとつのタイムリミットか。
・ひつじがいっぴき/高江洲弥
最終話。夢の世界で花火大会をする怜夢、アラコータ、そしてめェさん。しかし、この夢を見ていたのは成長した怜夢で……。という内容。結局めェさんって、どういう意味合いの存在だったんだろ? あの世界の管理人みたいなことでいいのかな。
・ヴラド・ドラクラ/大窪晶与
第9話。商人たちを使って各地に噂を流し、そこにリナルトの説得を重ねて、ハンガリーに内乱を起こさせることに成功する。これで後ろ盾を失ったダネスティは失脚。ヴラドは見事に事態を制圧する。ただ、貴族支配の根はまだ深いということか。
・予告
次号は2ヶ月後の発売。弓道部、ホルスの瞳、スーさん、燕のはさみ、鞄工房日記、城址高生が掲載。中西芙海の新連載が始まるほか、佐藤春美、久慈光久の読み切りも載ります。
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