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晴耕雨マンガ

天国大魔境の小ネタ募集中/10月はトクサツガガガ、スピドメ、天国大魔境、フルット。

スペシャル 第2巻の感想




1巻が黄色で、2巻がピンク。『スペシャル』第2巻の感想です。



・第21話 覇権キャンペーン
夏休み。葉野は会藤と筑前の逢瀬を目撃してしまい、藤村とともに煩悶とした感情を抱くことに。なんとか恋愛ではなく、通常の『つねり関係』ではないかと思案を巡らせていたのとは裏腹、いつのまにか木に縛り付けられ喉元をつねられているという展開のスピーディーさがたまらない。あと、藤村の顔の輪郭が眼鏡のレンズ部分だけ微妙に歪んでいるという、細かい演出が。

・第22話 習性を責めよう
引き続き夏休み。魚を見物しに行く道中、津軽は放牧中の牛を眺める担任の浦先生と出会う。はじめは『牛の所有欲』などについて軽妙なトークを繰り広げていたものの、次第に話題は浦先生の大人の恋愛事情へとシフトしていく。外出時に手袋&マスクを装備する潔癖症ぶりを、相変わらず完全スルーされる津軽が面白い。伊賀も葉野も登場しない、初めての話。

・第23話 運ばれやすさゆえに
葉野は、図書館前で大石と出会う。聞けば、夏休みの宿題を終えるまで幽閉されており、久方ぶりの外出なのだという。しかし、安寧の時間も束の間。大石家の人間によって連れ戻されてしまう。覚悟を決め、捕獲された宇宙人さながらの後姿も面白いが、終始大石が「おたつさん」と呼ばれているのも何とも興味深い。下の名前は、たつこ とか たつよ とかなのだろうか?

・第24話 踏まずに進め
前話の経緯を、谷に確認した葉野。大石‐谷はつき合っているのか?という疑問を皮切りに、スマートフォンを借りた藤村と、恋愛トークに花を咲かせることになる。当の両人には想い人はおらず、他に議題に上がった筑前‐会藤組にしても、それぞれのクセが強すぎるので、どのカップルも上手くいく未来が見えない。

・第25話 感触
伊賀、帰還。再会を喜び近づく葉野だが、伊賀の足元にいた猫によって即座にアレルギーが発症してしまう。普段冷静な場面の多い葉野が、終始アレルギー対応に追われオロオロしている姿が新鮮だったし、やおら登場した伊賀父への対応もぞんざいになってしまうのも面白かった。ツッコミ役が不在だったためか、いちばんコメディ濃度の高いエピソード。

・第26話 扉
猫アレルギーで、顔面崩壊状態の葉野が帰宅。家にいた女性に事情を説明し、その後は些細な日常会話をしながら夕食を共にする。最初は若い母親か?嫌、姉か?と思っていたが、ラストで女性は帰宅してしまう……。家族ではないのか……? そういえば葉野の家庭が描かれたことはなかったし、転校の理由も不明のまま。実は作中最大の謎は、葉野家なのか?

・第27話 眼の往来
ひさしぶりに『槍』を握って鬱憤を晴らす伊賀。葉野も攻撃を促されるが、木の洞の中に仕込まれたカメラを発見。そこから推論を展開する。しかし『槍』の正体が、読者にとって謎のままなのはモヤモヤする。葉野ですら、山中に放置されていることに疑問を呈するほどの知識があるというのに。あと「動画観」という日本語は、ココが初出だと思う。

・第28話 奪ってから奪う
夏休みの話は、ここまで。谷は級友・城下と釣りに向かう道中、カツラを被って変装した大石を発見する。ここからは、眼力で城下を排除したり変装力を高めるために眼鏡を拝借したり、大石の谷に対する甘えっぷりを堪能するという趣向の内容。第24話では藤村は知らないようだったが、少なくとも城下は2人の関係を正しく認識しているんだな。

・第29話 心臓にはシェルター
夏休み明け、登校初日。藤村は毎年宿題に一切手を付けないことで知られていた。今年も例外ではなく、罪悪感から逃れるため心を殺す。城下の宿題を強奪しようと目論むものの上手くいかず、浦先生に連行されることになる。一度「身内を人質にとられたら~」と話をふられたときの、葉野の淡白なリアクションが少し気になる。家族に執着がないのか?

・第30話 満ちねば足りぬ
夏休みが明け2日経っても、会藤が登校せず。様々な憶測が飛び交うが、葉野と伊賀は下校中にあっさりと会藤を発見する。しかも、筑前を尾行中の。会藤からは家族とつねりが絡んだ複雑な事情が説明されるが、2人がやんわりと見捨てたように、致し方なしか。これで、筑前-会藤のストーリーラインは終焉を迎えたという認識でいいのかな?

・第31話 すべての得がたき馬
まず、サブタイトル上段の3コマ「浦先生――っ」「電話ですよー」「警察から」の破壊力が高すぎる。この巻のハイライトと言っても差し支えないと思う。浦先生の考えは『馬を使った通勤は可能か?』というものだった。さっそく大石に馬の調達を依頼する。しかし、度し難い潔癖症を押してまで、浦先生の馬の世話係に立候補するとは、津軽の愛も本物だな。伊賀 → 津軽 → 浦先生 → 動物という図式か。

・第32話 訊ねるまで
伊賀のヘルメットの謎に迫る話・前編。伊賀のヘルメットに鳥の糞が直撃する。葉野は、それを拭くことを拒否され、予備の物との交換の現場にさえ立ち会わせてもらえなかった。伊賀に下校の誘いを受け、席を立つまでの僅かな間が興味深い。そして、いよいよ葉野が禁断の質問を口にする。

・第33話 訊ねてから
伊賀がヘルメットを被っている理由、及び怪力の原因についての説明がなされる。それ自体は簡素に済まされ、話の本筋としては勇気を持って質問した葉野の、その後の気持ちの不安定さ。廊下で安堵の涙を流すシーンが何だか切ない。あと、伊賀の「さよちゃんの謝ってる先に あたしの怒りはないんやで!」というセリフは、様々な局面で心を救うことができると思う。

・第34話 踏んだその尾を眺めては
前話で葉野の落涙場面を目撃した城下。彼は、泣いている人を見ると恋するという、異様な性癖の持ち主だった。ということで、谷を通じ大石から葉野の彼氏の有無を聞き出そうとするが……。この話は、谷が葉野のことを好きだと勘違いした大石と、藤村が葉野と恋の話をしているということを知った伊賀の、嫉妬の重なりが見事な構成。

・第35話 生えたまえ
前話の流れを受けて、伊賀、大石がそれぞれ葉野に揺さぶりをかけてくる。特に、葉野に恋人を作らせて、谷の所有権を確かなものにしようと目論む大石がいじらしく思えた。そして、葉野には転校前に彼氏がいたらしきことを窺わせる発言もあるのだが、大石家の情報網はいったいどの程度の規模があるんだ?

・第36話 懐詐欺
城下の葉野への恋心に、いち早く勘付いた谷口(本編中では名前を呼ばれず)。城下の噂を流布し、葉野の良い心情を得ようとする作戦を実行に移すが、悲しいかな谷口はトークのスキルを持ち合わせていなかった。一応この2人が葉野&伊賀の相手という役割を担っているんだろうけど、正直ちょっと荷が重いと思う。

・第37話 音だけ
改めて、葉野の元カレについての事情聴取。及び、伊賀との趣味の会話。第32話からここまで一連の流れの上に話が展開されてきたが、それがひと段落ついたという内容。伊賀が「あたしの好きなものを~さよちゃんに好きになって欲しいねん」という台詞を受けて、葉野の背後に『どごぉっっ』という書き文字が出現するのだが、これは『キューン』と同義と考えてもいいものか。

・第38話 知り合いが変なことしてる
前話からの流れで、第5話で登場した煙突見物に行くことになった伊賀と葉野。道中の失言(と本人は思った)の汚名返上を兼ねてか、煙突と重なる伊賀の姿をスマホで動画撮影してあげることに。このとき背後の草むらから、第26話で登場した葉野の同居人が姿を現す。この巻の後半は、葉野の過去の恋愛が取り上げられたし、葉野家の過去というのが、話の肝要な部分を形成しているのかもしれない。

・おまけ漫画
第31話を受けての、谷と津軽の男の会話。作中では様々な男女の可能性が提示されているが正直、浦先生‐津軽がいちばん難易度が高いと思う。




葉野の同居人、彼女が作品の枠組みを壊していく気がする。





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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2017/07/15(土) 20:26:20|
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