完結となる『シャッフル学園』第5巻の感想です。はたして生き残るのは……?
・第21話 鮭とゲームと最後の6人
かなでニャンが、ナトリンの攻撃によって死亡してしまう。そのとき寄り添った静馬カブに、センター長の魂が移動してくる。これが、ナトリンの言っていた『人格回収』。シャッフル学園内では体が死んでも心は死なず、死体に最初に触った人間に心が移動するというルールがあるのだという。静馬カブは、ナトリンに馬乗りになり怒りにまかせて拳を振るう。ナタを取りだしとどめを刺そうとするが、それも『わざと殺されて精神をカブボディに乗り移らせよう』とする、ナトリンの作戦のひとつだった。そこで静馬がとった、まさかの行動は……。
・第22話 ファイナル・ステージ
自殺ッ! 自らがナトリンの意識に入り込み、逆に乗っ取ろうと試みる。ここでユッキーの皮剥ぎ現場や、トトキーが眼帯をしていた理由、チョップの名前誕生秘話などが明らかになる。その流れで『18の人格』を回収済みという話になるのだが、ここはミスだと思う。回収された人格の中にルミちゃんの物があるのだが、ルミ精神はアリスボディに入っているので、本当は『17の人格』が正解なんじゃないだろうか?
・第23話 青春☆トライアングル
シャッフル学園メンバーの記憶をめぐる途中、ネヅリーと小池の浮気現場に遭遇する。そこから、小池が元ヤンでヤチホとつるんでいて、もともとネヅリーとつき合っていたこと。親の仕事の影響で生活環境が変わり、2人の前から姿を消していたことなどが明かされる。この1話で、小池のイメージが大きく変わった。陰キャメガネかと思っていたけど、かなり芯のしっかりしたヤツだったのか。そして、ユッキーの身体に入った小池はシャッフル空間を夢の中だと思い込み、目の前にあったヤチホの身体を殺す。中に入っていたのは……。
・第24話 アビス
ナトリンだった。つまり、シャッフル学園最初の被害者はナトリンッ! そこから、殺人鬼(ナトリンが『常呂』と名前をつける)の精神が入ったナトリンボディと出会い今回の計画を練ったこと、トトキーの精神が入ったイクちゃんを殺したことなど、静馬が目を覚ます前に起こっていたことが判明する。このことを、怒りの権化のような姿に変化したナトリンが説明するのだが、静馬のリアクションは冷めていた。そのとき何を考えていたのかというと……。
・最終話 ボクの入れ替わりラブストーリーは ここから始まる。
『かなでちゃんとキスすること』。ナトリンが回収した人格の中にかなでちゃんがいなかったことから、いつか元に戻れるかもしれないという希望でパワーアップ。ナトリンを倒す。殺人鬼も本性を現わして怪物化するが、野性を爆発させたセンター長に倒される。というところで、シャッフル空間が崩壊を始める。これはアリスアレンの功績なのだが、話の本筋に絡まず、ひとり黙々とこの作業をしていたかと思うと、ちょっと切ない。そして、最後の最後で残月センター長が大活躍。崩壊に巻き込まれて命を落とした体から、多くの人体を回収する。そして、救出されたのは……。
ラストは、ルミアリスが殺人鬼ボディを助けた理由や、1巻ラストで言われた『脱出できるのは2人』の意味など、様々な謎がドミノ的に明かされていく爽快感があった。
自分は基本的にデスゲーム系は苦手なんですけど、この作品はエログロだけでなく入れ替わりの謎を解く難しさもあり、とても楽しめました。
・キャラ入れ替わり表

結果的に赤グループは14人もの玉突き型の入れ替わりだったわけか。
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