晴耕雨マンガ

10月は、トクサツガガガ、スピドメ、六道の悪女たち、少年ラケット。

ゴールデンカムイ 第8巻の感想



『和風闇鍋ウエスタン』ゴールデンカムイ第8巻の感想です。表紙は“孤高の山猫スナイパー”尾形百之助です。


・第70話 アムール川から来た男
まず杉元と土方の両陣営が、それぞれ6人分の刺青(複製含む)を持っていることが確認される。そして、のっぺらぼうが『パルチザン』(非正規民兵組織)で、ロシア極東部独立のためにアイヌの金塊を狙った。という推測が土方から語られる。キロランケには、その協力者の可能性が……。しかし家永と尾形が加わったことで、土方一派はバラエティ豊かな顔ぶれになったな。いっぽう夕張にいる第七師団は、墓泥棒と遭遇する。その犯人は、顔の皮をブックカバーにしたり、手の皮で手袋を作ったりするアブナイ奴の様子。相変わらず、変態しか登場してこない。

・第71話 職人の鑑
墓泥棒を尾行した第七師団は、はく製職人の江渡貝弥作の家にたどり着く。鶴見中尉が直接訪問し、はく製の話を聞きながらゆさぶりをかける。江渡貝は、皮手袋を「豚の皮で作ったフェイク」と説明するが……。それまで江渡貝は、母親や謎の同居人たちとの会話する様子が描かれていたが、真相が明らかになる見開きの不気味さったらない。そして、ドアの陰に潜む江渡貝が装着しているマスクのデザインも……。そこいらのB級ホラーを凌駕しそうな、圧倒的な不気味さ。

・第72話 江渡貝くん
鶴見中尉は、自分の刺青人皮ジャケットを見せることで、あっという間に江渡貝くぅぅんと意気投合。彼の人皮服コレクションを褒めちぎり、取り込むことに成功する。目的は『刺青人皮のニセモノを作り、他派閥を混乱させること』。単純な枚数では後れを取っているだけに、別方面から仕掛けてきたか。しかし、キャットウォーク云々の2ページは、どうかしているとしか思えない。第七師団兵士・月島の言葉通り「なんなのだ これは…!」という心境。しかも、この話がヤンジャンに掲載されたのは『マンガ大賞1位』が決定した2日後のこと。そこで興味を持ったであろう読者を、なんて話で迎え撃つんだ?
変態人皮
これで序の口というのがおそろしい。

・第73話 女の季節
雪が解け春が来ると、マッネパと呼ばれるアイヌの『女の季節』がやって来る。冬のあいだは男が狩猟をし、夏になると女たちが山菜などを収穫するのだという。アシパさん(この話から春装備に)と杉元は、プクサ(ギョウジャニンニク)やココニ(フキ)、マカヨ(ふきのとう)を収穫。白石らが獲ってきたサクラマスと合せて『イチャニウのオハウ』を食べる。ここまでの3話が江渡貝くんの変態カーニバルだっただけに、一服の清涼剤のような心温まる話だった。ラストでは、アシパさんが杉元のことを意識しているような描写があったが、今後ラブコメ要素が付加される余地はあるのか?

・第74話 チカパシ
ニセ入墨人皮の作成は上手くいかず、鶴見中尉はお目付け役として月島と前山だけを残して小樽に戻ってしまったので、江渡貝くぅぅんはストレスがたまる一方。そのころ谷垣は、シカ狩り(作者が実際にハンターに同行して取材したので、シカ解体の様子はリアル)の最中に身寄りのないアイヌの子供・チカパシ(アイヌ語で『陰茎が立つ』という意味)と出会う。そしてコタンに戻ると、そこにはインカラマッがいた。目的は、アシパさんが連れている3人のニパの中に、裏切り者がいるということの忠告だった。明らかにキロランケのことを指していると思われるが、それではストレートすぎるか。でも、白石は半分裏切っているようなものだし、杉元というのも考えにくい。そもそもインカラマッの占いが外れている可能性もあるし……分からないな。

・第75話 阿仁根っ子
谷垣の回想編。同じ村に育ったマタギ仲間であり、谷垣の妹のフミと結婚した青山賢吉。しかし、彼は家に火を放ち妻を殺して逃亡してしまう。復讐の炎に身をこがした谷垣は、賢吉が第七師団に入ったという情報から、自分も北海道に行き屯田兵になる。そして旅順での戦闘にも参加し、そこで第一師団時代の杉元と出会い、賢吉らしき男の情報を聞く。重要なアイテムとして、マタギの保存食『カネ餅』というものが登場するが、これってガンバレば自分でも作れそうだな。

・第76話 カネ餅
ロシア兵が投げ込んできた手投げ弾をそのまま投げ返すような激しい戦場では、人を探す余裕は谷垣にはなかった。しかし、敵の攻撃から身を挺して味方を守り、瀕死の重傷を負った賢吉を見つける。そこで、フミが疱瘡に罹ってしまったため他の人間に感染させないようにするために、遺志をくみ家ごと焼いたという真相を聞くことに。『復讐』という命の使い道を失った谷垣だが、いまはフチに恩を返すために、アシパを無事に連れ帰る決意をする。その旅路には、インカラマッも同行することに。しかし、彼女は事前に鶴見中尉と接触を持っていた様子。第七師団の揺さぶり具合がハンパないな。

・第77話 まがいもの
杉元たちは第七師団と同じ情報をつかみ、夕張に到着(日高にいたんだから、そのまま太平洋側を通って網走まで行けばいいのに遠回りになってしまう)。白石らがアコギな演技をしながら、熊の胆を売る。そして、川で捕まえたヤツメウナギをうな重にして食べるのだが『川に流された熊の腸がヤツメウナギになった。だから骨が無い』というアイヌの伝説を紹介する流れで、アシパさんになんてことを言わせるんだ。それも、飛び切りの笑顔で。いっぽう江渡貝くぅぅんはニセ刺青人皮を6枚仕上げるが、そのとき前山が狙撃されてしまう。撃ったのは、尾形ッ! 戦闘力皆無の江渡貝くぅぅんは、どう立ち向かうのか。
アシリパ なんてことを

・第78話 夕張炭鉱
江渡貝くんは、シロクマのはく製の中に身を隠し脱出に成功する。戻ってきた月島と尾形のバトル、さらに屋敷にやって来た杉元&白石を巻き込み、夕張の街を舞台にした壮大な追いかけっこに。江渡貝くんがシロクマのはく製を脱がないのはツッコミどころとしてあるが、気になるのは尾形の父親が第七師団長であることが判明したこと。鶴見中尉派閥はここから離脱したワケだから粛正に来る可能性も考えられるし、もしかしたら第七師団本体と土方一派が手を組むこともありうるということか。

・第79話 大非常
ニセモノの入墨人皮をめぐった激しい追いかけっこは、炭坑内に突入する。尾形 → 杉元&白石 → 江渡貝&月島とトロッコに乗りながらの激しい攻防は、なんとなく『スーパードンキーコング』を連想してしまった。そんなときに、炭坑内で爆発事故が発生してしまう。江渡貝くんは瓦礫に埋まってしまい、白石も気絶。そして炭鉱火災が起こった時には、その坑道は逃げ遅れた人がいようとも封鎖されてしまうという掟が。刺青人皮の奪い合いと同時に、生き残りをかけた脱出レースをすることに。

・第80話 伝言
ガスが充満する坑道から杉元らを救ったのは、まさかの牛山だった。再会を喜ぶアシパさんのセリフが、なんとも言えない。尾形とも合流し、江渡貝くんのはく製工房に行くことに。そこでニセモノの入墨人皮が6人分作られていたことを知る。さらに土方も現れる。対第七師団で、この2組が手を組むのか? いっぽう月島は、死力を尽くして“5枚”のニセ刺青人皮を持ち帰る。しかも江渡貝くんからの伝言により、真偽の判別方法も手にすることに。現状は、第七師団が一歩リードという感じなのかな? そして月島は、どこに行く?



江渡貝くんがニセモノを作ったので、ちょっと刺青人皮の所在が複雑になった。現状判明しているのは……


○杉元一味 … 6枚(後藤・3話で捕まえたヤツ・白石・二瓶鉄造・辺見和雄・若山輝一郎)
○土方一味 … 6枚(土方・牛山・家永・辺見の複製・白石の複製・茨戸のヤツ)とニセモノ1枚
○第七師団 … 2枚(33人殺しの津山・???)とニセモノ5枚
◯谷垣&インカラマッ … 0枚


といったところか。残り12人分。



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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2016/08/21(日) 11:59:15|
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