晴耕雨マンガ

9月は、映像研には手を出すな!、 ジョジョリオン。

椿荘101号室 第3巻の感想



アパート群像コメディ『椿荘101号室』、完結となる第3巻の感想です。

・Number 19 帰ろう
2巻ラストで椿荘を飛び出した春子を見つけた椿くんは、餌づけ(ファミレス)することに成功する。それでも戻らないとダダをこねる春子だったが、誰かを捜して不安げに街を歩く権ちゃんを見つけて緊張が走る。食べ物でなぐさめてうんぬんの件は、自分で自分にすることはあるけど、春子はそういうことはしないのかな? それより先に周りがしてくれたということかな。

・Number 20 椿くんち
椿荘の大家 = 椿くんの祖母が倒れたということで、急いで駆けつける。翌日、春子は事情を聞こうと、勝手口越しに椿家の庭にいた女性に話しかける。はじめは生垣越しに頭だけ見えていたのが、移動することによって車イスに乗っていることが分かるという演出がナイス。あとは、春子がはじめて見た椿家を「病院みたいなにおいがする…」と感じたのも良かった。車イスや手すりとかがあるだけでなく、出入りする人間のにおいが染みついているみたいなことなんだろうな。

・Number 21 201 月見さん
新キャラ・占い師の月見さんが、椿荘の内覧に。その案内を春子が受け持つことに(物部さんからのバイト)。ここで田中家の女の子の名前が陽恋と書いて『はるこ』と読むことが明らかに(男の方は誉と書いて『たかし』)。プレオープンの月見さんに占ってもらった『周囲に翻弄されそうな星巡り… 変化を恐れずに前向きに』や、田中さんへの後押し(物理的)は、後半への伏線ということだったのか。

・Number 22 椿荘のガールズトーク
月見さんの椿荘への引っ越しを手伝う。その流れから、椿荘内のカッコいい男 → 私も恋愛したいと、椿荘女子たちがガールズトークを展開する。春子が24で、ミキちゃんが21くらいだから、鬼木さんと月見さんも同じくらいの年代かな。磯谷さんは引っ越しを手伝っていたけど、加納さんが全く登場しないということに、どんな意味があるのか? あと鬼木さんは、105を暗室として使っていたはずなのに、この巻では完全に住んじゃっているな。

・Number 23 元101 フランソワさん…!
春子の前に101に住んでいた、フランス人のフランソワさんがひさしぶりの来日。以前は小汚いバックパッカーだったが、現在はワイン農園を経営するビジネスマンになっていた。その姿を見た春子は、101も外の世界とつながっていると感じるということを夢に見る。春子が部屋の中にギュウギュウにつまっているコマとか、壁が手紙になって崩れていく描写が素晴らしかったと思う。あと、78P3コマ目で、フランソワを見る加納さんの視線が他の人に向けられるものとは違う気がするんだけど、どうなんだろう?

・Number 24 カラ館303号室 椿くんとミキちゃん
椿くん編前編。就職ガイダンス帰りでスーツ姿のミキちゃんに同窓会に誘われ、椿荘メンバーからはお守りを渡され、椿くんの感情が爆発してしまう。ここまでは『運の無いエリート』という印象だったけど、現役のときの大学入試をサボっていたり、自分の生き方みたいなものに漠然とした疑問を抱えていたんだな。あと、ミキちゃんはココにきてグッと魅力を高めてきた印象。初登場時は、チョイ役だと思ってゴメンナサイ。

・Number 25 ニュー100号室 椿くん
椿くん編後編。前話以降、気まずくなってミキちゃんと顔を合わせていない椿くん。体調の悪い大家さん(仮病)の叱責と、ミキちゃんの応援でいろいろと吹っ切れる。これまでになりたかった職業を全部声に出すコマが良かった。この話以降、椿くんの登場頻度はガクッと減るんだけど、逆にこれまであったトゲのようなものはなくなった印象。実質的には、この24~25話からは、最終章という感じなのかな。

・Number 26 わたしの大事なもの
椿荘が火事に!? それぞれがとっさに持ち出した、大事なものとは……? 加納さんの“人の形を保つのに必要”な美容液が、いちばん面白かった。オチで、亀井さんと鈴子ちゃんがつき合っていることが確定したけど、この2人の番外編みたいなものも読んでみたかった。あと、鈴子ちゃんは、どうやって春子の目を盗んで椿荘の2階に行けたのか? それから、亀井さんが鬼木さんのことを「鬼っこ」って呼ぶのも好き。

・Number 27 104 田中家のこれから
田中家編前編。急に『田中家』が終わりを告げることに。契約の終了を告げられた陽恋ちゃんだが、後日連絡が取れなくなってしまう。考えてみれば、疑似家族作りに一番情熱を注いでいたのは、陽恋ちゃんだったんだな(ここでNumber 21の占いが効いてくるのか)。田中さん(良く考えたら、これも偽名かもしれないな)が作った料理に対する、鈴子ちゃんの「疑似家族が作った疑似料理って感じで食品サンプル食べてるみたいで気持ち悪い」という感想が印象的。

・Number 28 104 田中家のそれから
田中家編後編。大人に振り回されたままでは次に進めないと考えた陽恋ちゃんは、自分が脚本を書き、椿荘住人を巻き込んで自分なりの終わりの物語を撮ることに。EDEN公開時に作者はツイッター上で「2度と使えない力業」みたいなことを書いていたけど、完成した映画を見る背景ベタの見開きは、この巻のハイライトかな。椿荘住人たちも、後頭部のシルエットだけで誰か分かるのが面白い。あと、170P下段のコマは、単行本2巻の表紙と同じデザインになっているんだな(そこから陽恋ちゃんだけが消えている)。

・Number 29 物部不動産 臨時休業
いつのまにか、物部不動産でバイトを始めていた春子。そこで、外の物件の貼り紙を見ていたタカシさんとガラス越しの再会をする。しかも、横には新恋人の姿が……。3日も部屋にこもり、これまでにないくらいに激しく落ち込んでしまう。ミキちゃんの荒業によって部屋から出された春子に、磯谷さんはエビフライとナポリタンの2皿を出す。そこからの、選択に関する話やアドバイスが良かった。ここはNumber 22のガールズトークとは違い、磯谷さん、加納さん、権ちゃんと、年長者が担当しているんだな。

・Number 30 さよなら101号室
最終回。物件を探しに来たタカシさんと新恋人に対し、春子は流暢に部屋の説明をする(事前練習済み)。しかし、椿荘のことをバカにされたことから、春子の感情が爆発する。いちど、春子が椿荘を出て行ったと思わせてからのラストは、映画のようで良かった。ただ、タカシさんの新恋人は、田中家夫のように顔を見せない存在だと思っていいただけに、普通に登場したのにビックリした。

・番外編 たちばなし四姉妹 <其の二>
春子とタカシさんが(正式に)別れたということが、姉妹たちに伝言ゲーム的に伝わっていく。紙媒体のEDENが継続していれば、もっとこの番外編も描かれていたんだろうな。



影の薄い臼井さんだけど、この巻ではついにセリフなし(登場はしている)。あと帯で気づいたけど、磯谷さんって椿荘の管理人だったのね。






関連記事
スポンサーサイト

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2015/07/18(土) 08:41:12|
  2. ウラモトユウコ
  3. | コメント:0

コメント

<%template_post\comment>


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad