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晴耕雨マンガ

天国大魔境の小ネタ募集中/10月はトクサツガガガ、スピドメ、天国大魔境、フルット。

ハルタオルタ 2019AUTUMN の感想




ハルタオルタの感想です。ハルタ初の増刊号



・80's video trip/赤瀬由里子
フルカラー読み切り。ケンカばかりの両親。父親の部屋にあったビデオテープを観た息子は、これまでの考え方を改める。(たぶん)アナログ塗りの感じが、80年代当時の空気感を再現するのに役立っていたと思う。現実と映像がオーバーラップする、22~23ページが良い。

・ナイトゲーム/山本和音
読み切り。ドラフト指名確実の光浦。幼なじみから久しぶりの連絡を受けるが……。後半の、夜の闇とパトカーのライトに照らされた画面構成が素晴らしい。2人の人生も、これから光と陰に……みたいな感じなのかな。

・黒髪を舞うころ/黒川裕美
読み切り。舞妓として最後の日を迎える、小ふみ さん。しかし、着付けの男衆がいつもと違う人で……。もう、これは作者が「着物が描きたい」の一念で描いたものだな。

・ハートのお仕事/富沢未知果
読み切り。AIの導入が決まり、キューピッドをクビになってしまったリア。なぜか、そのAIキューピッドのツバキの仕事を手伝うことになる。全体的にはイイんだけど、電源が切れるところがちょっと分かりにくかったような。

・うすべに/樫木祐人
読み切り。売れない画家の芳野。ある人物に、決死の覚悟でモデルの依頼に行く。作者のハクミコ以外の作品は、Fellows! vol.13の『柿塚君のお見舞い』以来だと思うから、約9年ぶりということか。

・ゾンビのビビ/福島聡
読み切り。人類がゾンビ化した世界。カギの閉まった学校の中に入ろうとするゾンビ少女・ビビを、半ゾンビ状態の保健の先生が見守る。全身にガラスが突き刺さっているのに、ここまでカワイイのはスゴイことだと思う。

・円楼暮らし/サカノ景子
読み切り。円形の土壁で囲まれた中国の集合住宅・円楼。そこに住む夕凛は、極度の人見知りだった。そこで同居する玉蓉姉さんは、荒療治を思いつく。絵の上手さ、夕凛のカワイさはピカイチ。でも、円楼特有の…という部分はどうかな?という感じ。下町っぽさはあったけど。

・午前1時の同窓会/松本水星
読み切り。かつては優等生と劣等生。しかし現在はホストと弁護士となった旧友2人が再会。“同窓会”をすることになる。ホストの赤月のほうが、ときおり狂気に満ちた表情を見せるのだが、特におかしな方向に展開していかなくて良かった。

・ククリヒメ/長蔵ヒロコ
読み切り。誤って蛇の卵を踏みつぶしてしまった侍。わずか4ページだけど、ゾクリとさせられる。

・テイラーとクリスの事件簿/佐々木尚
読み切り。死体も生きている人間も苦手なテイラー刑事と、その甥で助手のクリスの凸凹コンビが、謎の転落死事件を追う。まずメイン2人のキャラが立っているし関係性も良い。捜査パートも地味だけど適格だし、再登場に期待したいです。

・魅惑のタピオカミルクティー/山本ルンルン
読み切り。人気のタピオカミルクティー店でバイトを始めた左内は、その美味しさの秘密を知ってしまう。ホンワカムードで終わるのかと思ったところからの、ホラー?オチが良かった。

・スター・ドリーマー/三星たま
読み切り。『星の草』を盗もうとした罪で捕まってしまったハシモト。刑を執行される前に、様々なリフレッシュを受けることに。なんとなく分かるものの逮捕した組織には、もうちょっとハッキリとしたものが欲しかった。でも、少年ハシモトの「お空のデザイナー」というのは、良い言葉。

・夏の夜/高橋那津子
読み切り。久しぶりに帰省した亜矢は、風貌の変わったハトコの由希に振り回されることに。傷跡を見せたお返しに胸を見せるというのが、ちょっと分からなかった。全体的な雰囲気はいいんだけども。

・預言者カロン/右野マコ
読み切り。カロンは7日後に地球が終焉することを預言する。彼の父親が教祖を務める教団は、それを阻止するためにテロ紛いの行動も起こしていた。カロンと同世代の男の子2人との会話は緊張感がなくて良かったが、全体的にはもうひと捻り欲しかったところ。

・洋裁店の蝶/高江洲弥
読み切り。冴えない見た目のデザイナー・もさちゃんの作る服を気に入っている月子。発注したワンピースを試着しにくるが、その傍らには恋人の姿が。月子のほうは分からないけど、もさちゃんのほうは間違いなく好意を持っているよね。彼氏が、いわゆる百合の間に挟まる男というわけか。

・不利な相手/佐々大河
読み切り。空手部内最強の浦野先輩(♀)。身長が低い才野だが、見事に一本を取って見せる。部長のアドバイスが、ラストで別の意味を持ってくるところが良い。バードさん以外の作品は、特典などを除けば初掲載か。

・愛の焦土/吉田真百合
読み切り。地球侵略真っ最中の父親から、ゴッホの『ひまわり』をお土産として受け取った兄は、それに魅入られてしまう。心配した弟は、実際に地球のひまわり畑に行くことを提案する。本物のひまわりに囲まれた絵画のひまわりの見開きの雰囲気は良かったが、まさかそこからダークな方向に転調してしまうとは。インパクト大の内容。

・100人の百子さん/川田大智
読み切り。見た目も性格も同じな、100つ子(?)の宮原百子。その賑やかな日常生活。作者が望んだテーマだろうけど、単純にコスパが悪い気がする。トビラとか告白の見開きとか。

・豪烈送球/浜田慶亮
読み切り。ハンドボール全国大会決勝の激戦が描かれる。試合を観たことがないしルールもよく分からないが、熱気がビンビンに伝わってくる。ただ敵役の高校とはいえ、冥星って校名はどうなの?

・ランランランダ/冨明仁
読み切り。いつのまにかシッポに結ばれたリボンを取ろうと、チーターのランダが駆けまわる。ほぼ全編にわたって、ランダの姿が生き生きと艶めかしく描かれている。ヤスミーン以来のチーター漫画の傑作。

・つきの裏側/仁科彰太朗
読み切り。冷蔵庫に魚肉ソーセージ1本しかない主人公が助けを求めた友人。まぁ、この2人の関係性をもうちょっと深堀してほしかったけど、8ページだとしかたないか。あと、LINEの日時が2016年なのも気になる。

・彼らのルナシー/井上きぬ
読み切り。夜に踊ることを止められないスペンサー先生。そのことから学校では幽霊の噂が持ち上がり、同僚のアラン先生にも秘密を知られてしまう。ところどころで、月の光に照らされて服越しに透けているスペンサー先生の身体を描いているのが、フェチズムだなと思う。

・アダンソンちゃん生活史/長沼修
読み切り。タイトルの通り、アシダカグモの生活の様子。これは続編というか、シリーズで何本か読んでみたい。クライマックスはゴキブリ戦だな。

・世界には僕らしかいないからさ。/百名哲
読み切り。仲のいい村上と脇坂、男子2人の話。BL寄りのブロマンスというところだけど、プラスチック粘土のパートにページを割きすぎのような。

・緋袴をぬがさないで/佐藤春美
読み切り。通常25歳までの巫女さんが着ることのできる緋袴を、30歳目前になっても着続ける木蓮さん。ひさしぶりに再会した幼なじみのために、厄払いをする。餅小町より、こっちのほうが話を広げられる気がする。

・琥珀の鳥の夢/丸山薫
読み切り。表向きは優秀な教育者の義父から虐待を受けていたジャイルズは、琥珀の中に閉じ込められていたハーピー(?)にエーレと名前をつけて、心の拠り所としていた。614~615ページの見開きが印象的だし、オチのつけ方も最高。さすがの実力という感じ。

・子連れ魔王/嵐田佐和子
読み切り。世界征服を目指しながら、子育てにも励む魔王。という4コマ。っていうか、夫は人間だったのかよ。OKなの?そのへん。ネタとしては、ゲップのヤツが良かった。

・ラークの大冒険/大武政夫
読み切り。猫の獣人に命を救ってもらったラークは、友情を育む。のかと思ったら、最後の1ページでひっくり返された。しかも、女の子だったとは。

・おかあさんといっしょ/かまぼこRED
読み切り。ひさしぶりに戻った実家で、母親の遺体を発見。娘はひとりで片づけをする。そこにいない母親との会話シーンも良かったが、1ページ目のナレーションが五七調になっていて、ものすごい心地よいテンポ。

・みちのくピンポンステーション/渡邉紗代
読み切り。駅の待合室に卓球台を置いて、お客様に楽しんでもらおう! 主人公・小待が壁打ちを始めてから、事態が好転していく流れが気持ちいい。

・浴槽のシンデレラ/四方田千紘
読み切り。引越し先のお風呂には、幽霊の足だけが浮かんでいた(空中に)。しばらくは気にせずに生活を続けていたが……。686ページで見た幽霊本体は、自分自身だったのかどうか?

・青い夜/namo
読み切り。校内で先生同士がおっ始めてしまったので、隣の部屋(化学準備室?)から出られなくなってしまった2人。そこで女子の島村は「愛が先か性が先か」という問いを、男子の黒田に投げかける。エロ方面のインパクトは絶大ながらも、話の構成もしっかりしていると思う。

・Lemonade Girl/西原優葵
読み切り。ビルのオーナーの少年。でも、ナメられてテナント料を回収することができない。見かねたレモネードガールが立ち上がる。申し訳ないけど、画力が足りないのかアクションシーンなど分かりにくいところが多かった。これがデビュー作とのことなので、今後に期待したい。

・竜巻狂い/加藤清志
読み切り。竜巻を追って写真を撮るストームチェイサーのミシェル。彼女は商売敵のマイクが写真よりも人命救助を優先する現場に立ち会う。絵のクセは薄くなったけど(それでも見開きの悪魔のような雲の描写は流石だけど)、セリフ回しは相変わらずの熱量。ヒット台詞は「このドブゲロ偽善者が!!」。

・捨て丸さま/氷堂リョージ
読み切り。物を捨てられないOLの汚部屋に、物を捨てられない怠け者を罰する神・捨て丸さまが顕現。不用品を片っ端から消滅させていく。断捨離ノウハウなどはハルタというよりも主婦系の雑誌に載ってそうな切り口だったが、水晶玉の反撃のところと、オチのつけ方が良かった。再登場していただきたい。

・俺が一番愛してる!/八重樫莉子
読み切り。学園一のアイドルに片思いの男。なぜか事が上手く運び、2人きりになり告白までこぎつけるが……。彼女のほうも実は……というところは分かるが、オチというか最後のページが分かりにくい。チェックを入れるなら、そこじゃなくて一番下のところじゃないの?

・マイ リトル サーモメータ―/押岡大和
読み切り。気温によって外見の年齢が変わってしまう妹と、その世話を焼く姉の話。これはアイデアの時点で勝ち!という感じ。もっといろんな季節やシチュエーションの話を読んでみたい。ところでマイナスの気温だと、どうなっちゃうの?

・Lingerie Hunt/都森れん
読み切り。メインの少年が実は下着泥棒でした~という話。まぁ4ページなので仕方ないかもしれないけど、下着を描きたいなら別の切り口もあったのでは?

・星の手遊び/紙島育
読み切り。空の神様は、戯れに指を星で弾いてみる。最初は可愛いと感じていた人間に対する、感情の変化。特に「うるさいわ」の見開きの狂気性が見事。

・泡沫サンセット/かわもとまい
読み切り。恋愛体質のJKが失恋の愚痴を、海洋生物オタの女子に聞いてもらう。871ページの「ずっとずーっと友達だよ」というセリフが、どれだけ残酷なことか。ウミガメの化石が、グロくて象徴的。

・ノウゼンカズラの家/福浪優子
読み切り。家の片づけをする老婦人。そこに一匹の子猫が迷い込んでくる。タイトルの意味が分かる後半の回想シーンが良い。猫の描き方が、なんとなく五十嵐大介っぽい。




今後もハルタが休みの月に発売してほしいところ。あと、この号でFellows!時代を通じて初めて電子版も発売された。これは、次号のハルタにも適用されるのか?















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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2019/09/18(水) 20:29:43|
  2. Fellows! Q/ハルタオルタ
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