晴耕雨マンガ

7月は、六道、岸辺露伴、ジョジョ、天国大魔境、フルット、木根さん。

映像研には手を出すな! 第3巻の感想




『映像研には手を出すな!』第3巻の感想です。


・第16話 アトランティスにカッパの幽霊あらわる
文化祭の収益を顧問の藤本先生に報告する流れで、『映像研に足りなかったのは、遊びだ!』と感じた浅草氏がダッシュ! そのまま探検ごっこをすることに。しかし、舞台となる街は水路が張り巡らされているようだし、水没している道路があったり、どうも現在よりも水位が上昇している様子。芝浜高校も水上にあるし、ある程度環境の変化があった世界観なんだな。となると、浅草氏が妄想した『多島海国家群 大アトランティス連合』の内容も、作中の現実に沿ったものなのかもしれない。想像にふけって川に落ちた浅草氏を遠くから見つめる謎の人物の姿が……。

・第17話 お宝奪取作戦!
これまで実際に得た収入と、本当に得るべきだった賃金のはく離を金森氏が力説。すこしでも足しになればと、生徒会の強制執行を代執行することに。倉庫の明け渡しに応じない『音響部』に踏み込む。そこにいたのは唯一の部員・百目鬼(前話ラストに登場)。彼女はかなりの音収集マニアで、ありとあらゆる効果音(SE)が倉庫内には蓄えられていた。SEのデータをほとんど持っていない映像研にとっても見逃せるものではなく、業務提携し倉庫を貸すことで話がまとまる。マンガなので気にはならなかったが、確かにアニメに音は必須の要素だよな。

・第18話 音を狩れ!
百目鬼氏の音素材収集に、映像研の3人が(なかば強引に)同行することに。「でも…」と言い訳する浅草氏に対する金森氏の「デモも決起もねえ!」というセリフが良い。そして一行は湖(?)の対岸にある発電所跡の隣にある謎の雑居ビル跡に入ってみる。いちおう金森氏がどういった建物なのか推測しているけど、本当にそうなんだろうか? この話では、事あるごとに浅草氏が「一本作ろう!」とアイデアを語るけど、ひとつもまとまらなかったのが、ちょっと残念。あと、序盤の様子がちょっと分かりにくいけど、百目鬼氏のイビキは宇宙船みたいってことでいいのかな?

・第19話 はじめての仲間
金森氏が、風邪で学校を休む。そこから、中学生の時に浅草氏と出会った回想編に。金森氏のバイト(笹の葉を売る)を手伝い、はじめて電車(モノレール)に乗った浅草氏が描いた空想設定画『架空単軌条鉄道がゆく!』が、現在に比べて絵が荒かったり字が汚かったり、全体的に書き込みが甘く描かれているのが、実に細かい演出。お見舞いに来た浅草&水崎氏 → まだ昼やないかい!というオチも良いが、金森氏の部屋の本棚が空っぽなのが、ちょっと気になる。なんとなく読書家のイメージがあったけど。っていうか、物自体が少ないな。

・第20話 独自世界の対立!
自主制作物展示即売会『COMET-A』に参加しようとしている映像研。そこで“金儲け”しようとしていることに、教職員側が待ったをかける。結局『参加はOKだが、部活動として金銭の授受は禁止』という、なんとも煮え切らない結論に(金森氏の解釈で、販売は著作者として行うことに)。その後に、河原で駄弁りながら浅草氏が考えた、一定の角度を往復運動する装置が面白すぎる。軸に起伏があって~とか、いろいろと動きを想像しやすい。すれ違いの会議を仕切ったり、河原にフォローに来たり、ソワンデが映像研の理解者みたいになっているのも良い。

・第21話 雪山のちび森
コメットAに向けて、「ツイッターは!! 遊びじゃねえんだよ!!」と、SNSを駆使した宣伝をする金森氏。このあたりの方法論は、作者自身が実践していることかな。そして、金森氏が現在のようにお金にこだわるようになった出来事が描かれる。親戚のやっている個人商店を手伝う幼少期の金森氏(ちび森)が、あえて吹雪の日に店を開けることで、様々な形で儲けていく。113ページあたりでオジサンが語っていることが、金森氏の人生の指針になっているんだろうな。それから、この話では大雪が降ったけど、前話までは冬の気配がなかったのでいきなりだと感じた。時間が経過したのか? そういう気候なのか?

・第22話 戦の始まり
アニメ制作が佳境に入る。メディアの複製を依頼していた写本筆写研究部が生徒会に摘発される場面の銃撃シーンとか、浅草氏がこれまで自分がやってきたことが『演出』だと認識し決意を新たにする場面など、終始テンションが高く無駄なコマが1つもないと思わせられるほどの高内容。金森氏の指摘も、水崎氏のクラゲ型UFOは作画コストが高くなるからカット。光線が描かれないのは、観ている人が分かりにくいからNGと、必ずしも省エネを目指しているわけではないというのも良かった。あくまでクオリティ重視なんだな。

・第23話 眠れる浅草
コメットA本番。水崎氏の知名度と金森氏の販売戦略もあり、順調に売り上げを伸ばしていく。そんな中、いまいち現実感を感じていない浅草氏が印象的だった。途中から、浅草&水崎氏が紙袋を被って客の応対をするのだが、時間経過とともに口元がビチョビチョになっていく描写が秀逸。浅草氏なんかハンカチ使っているし。そして、イベントが終わって初めて、3人で完成版を見てみることに。大体の展開は、これまでの話の流れの中で語られているとはいえ、やはり動画で見てみてくなってしまう。あと、最後のほうで水崎氏が「浅草氏」と呼んでいるけど、仲が深まった証かな。




百目鬼氏が音をつけるのに苦労していたという浅草氏のコメントがあるが、その様子は本編では描かれず。百目鬼氏の登場で始まった巻なので、彼女の苦悩で締めくくっても良かったのかも。4巻は冬発売とのこと。









映像研には手を出すな! 第3巻の感想
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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2018/06/14(木) 20:02:48|
  2. 映像研には手を出すな!
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映像研には手を出すな! 第2巻の感想




手を出すなと言われても、出さざるを得ない。『映像研には手を出すな!』第2巻の感想です。


・第8話 鉄巨人あらわる!
生徒会から、なにやら怪しい?話を持ちかけられる金森氏。いっぽうその頃、浅草氏は校内で発見したロボットの一部を水崎氏とともに再確認しに行く。アウェイの場所ではとたんに大人しくなり、かつ水崎氏を見捨てて逃げてしまう浅草氏。結果的に、ひとりだけ事情を知らないままビビっているのが面白い。映像研は、ロボ研からの依頼で文化祭で上映するロボアニメの制作をすることになる。さっそくサイズや武器に関する侃々諤々の話し合いを聞いて、映像研の厄介さにロボ研の方々が気づくラスト1ページの情報密度が最高。

・第9話 地底の遭遇
ロボットアニメ制作のため学校内にある地下ピットに探検、もといロケハンに来た3人。暗く不気味な場所に終始ビビり気味な浅草氏が、小動物っぽくてカワイイ。でも、床が抜けて落下したところからたった1ページで脱出するアクティブさも見逃せない。この知識は、いざというとき役に立ちそう。あと、浅草氏の言っている「イマジネーションは現場にある」っていうのは、意外と他の仕事でも生かせそう。しかし、この芝浜高校。いったいどういう経緯で広大な地下ピットの上に学校を建てることになったんだろうか? 他の話では湖を埋め立てたとも言われているけど。

・第10話 現実的な戦う巨大ロボ建造!!
これからのためにロボ研と会議をすることに。しかし、ロボ研側は映像研のことをよく思っておらず……。ロボットの持つ虚構性と、現実とのギャップに関する悩みをブチまけ、唐突に和解へと向かっていく流れが最高だった。そして、ロボットにそれぞれが思い思いの装備を付加させていったことで、前例を見ない『ガテン系』のロボが誕生してしまう。イメージパートで、水崎氏が何のためにあるのか分からない、スイッチを順番に『チッチッチッチッ』と入れていくコマに、萌えるし燃える。作画的には、集中線やベタフラッシュを初めて使った回だと思う。

・第11話 労働の対価
金森氏回。今回は、第1巻の予算審議委員会のときより時間に余裕はあるものの、それでも厳しいスケジュールには違いない。ということで、敏腕プロデューサーの金森氏が動く。手際よくパソコンや液タブを調達していく様は流石。そして、これから忙しくなる2人に先にラーメンをおごっておくというマネジメント術も見逃せない。この巻では、第1巻のときよりも存在感が薄くなった印象だけど、やっぱり映像研は金森氏がいないと上手く回らないということを実感させてくれるエピソード。あと、ラーメンを食べる時にメガネをカンザシ代わりにしているけど、キューティクルハンパないな。

・第12話 二人のスイッチ
ムラはありながらも、描くときには一気に絵コンテを仕上げる浅草氏。(水崎氏と2人で作画していると思っていたけど、そういうわけでもないんだな)。しかし、ふとしたことからロボットアニメそのものに疑問を持ってしまう。「ロボアニメ業界てのは半分が敵で、もう半分は将来の敵なのだ!」「あなたがダメだと思うから、この作品はダメなんですよ。」など、名言の多い話だった。この話で、ガテン系ロボ『SHIBA 8』の内部図解図が紹介されるけど、見開き解説ページがこの話までしかないというのは、ストーリー上仕方ないとはいえ、ちょっとさびしかった。

・第13話 音曲温泉の休息
大雨が降って、学校が午前で休校に。雨に濡れた3人は、第1話から名前の出ている『音曲温泉』で温まっていくことに。アニメ制作がお休みなのと同様、いわゆる箸休めのお風呂回といったところ。気になったのは、水崎氏が襟足を刈り上げている髪形だと判明したこと。そういうオシャレなのか? そして、湯船での浅草vs水崎のウルトラマンパロの攻防戦などが面白かった。あとは、単行本の表紙にもなっている『湯内専用ボート足漕ぎ式』が進むときの効果音が『じゃおじゃお』など、独特なのも良かった。

・第14話 こだわり
文化祭も間近に迫ってきたころ。作画に悩んだ水崎氏が、アニメではなく『アニメーション』に対する持論を展開する。これまでイメージパートは浅草氏主導で入ることがほとんどだったけど、今回は水崎氏メインだったのが新鮮だった。特に、ラストで魔法のじゅうたんに立って啖呵を切っているシーンの立ち姿は、さすが読モっていうほどのキマリっぷり。あとは、例えのひとつとして出た打ち上げられたロケットに角度がつく件は、激しく同意せざるを得ない。

・第15話 大芝浜祭
あまりにもアクロバティックな理由(監督と脚本家がプロデューサー殺害未遂で逮捕)でスケジュールが空いた水崎両親が、文化祭に来ることに。腹をくくった水崎氏は広告塔となり、アニメ上映会に客を集める。しかし、この時に着ているエイのポンチョ(?)は、ホントにオシャレなんだろうか? エラのところが気持ち悪くないんだろうか? そして、上映は見事に成功。用意したDVDが完売するほどの盛況を見せる。水崎両親も、娘のやりたいことに理解を示したした様子。最後の浅草氏のセリフ含め、3人の団結がより一層たしかなものになったということかな。


第3巻は、来春発売予定とのこと。次は、どんなアニメを作るのか?



映像研には手を出すな! 第2巻の感想

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2017/09/14(木) 19:37:33|
  2. 映像研には手を出すな!
  3. | コメント:1

映像研には手を出すな! 第1巻の感想



早くも現れた今年ナンバー1作品ッ!『映像研には手を出すな!』第1巻の感想です。
女子高生電撃3人娘が、アニメ制作に取り組むストーリーです。第1話の試し読みはコチラから。


・第1話 最強の世界
水上に建てられ、謎の増改築をくり返し『公立ダンジョン』とも呼ぶべき芝浜高校に入学した浅草みどりは、友人でお金のことに厳しい金森さやかと一緒に、カリスマ読モで財閥令嬢の水崎ツバメを悪漢(本当は使用人)から助ける。浅草と水崎の共通の夢がアニメ制作だと分かり、意気投合。水崎が描いたメカに浅草が設定を加えていき『汎用有人飛行ポッド カイリー号』を作り上げる。その際に、3人がいる場所が古びたコインランドリーから浅草の考えた架空の世界にシームレスにつながる演出が最高。そして、カイリー号の説明見開きページには細かいギミックが多く書かれていて、ワクワクせざるを得ない。特に、32~33Pの見開きは『これから、スゴイ物語が始まるッ!』という期待感で胸がいっぱいになる。

・第2話 映像研、爆誕す!
俳優である両親からアニメ研への入部を禁止されている水崎氏。そこで、実写映画を作る建前のもと、3人は『映像研』を立ち上げることに。しかし、部室としてあてがわれたのは、屋根や壁に穴の開いたボロ小屋だった。どうやって理想の部室に改造していくか?ということを話しあう過程で浅草氏が語った『プロペラスカート』のギミックも面白いが、個人的には映像研の顧問をいとも簡単に承諾した藤本先生の腹の内も気になるところ。

・第3話 無給! ブラック・パラパラ漫画
さっそく『どんなアニメを作るか?』という会議が行われるが、机がないという根本的な難題にブチ当たる。部室の下を流れる川のそばにある倉庫から、運良く動画机ほか、必要な道具一式を発見。残されたラフ原画をもとに、風車のパラパラ漫画を作成する。この作品の特徴のひとつとして『フキダシにもパースがついている』ということがあげられるのだが、倉庫に行って中を探す場面で特にそれが生かされている。自分がカメラと同じ場所にいて、実際にキャラが話している言葉を自分の耳で聞いているように感じられる。

・第4話 映像研の災日
第2話で撮影した浅草氏のハプニング動画を売ったお金を元手に、本格的に部室の改修に取り組むことに。浅草氏は壁の補修を『宇宙船の船外活動』に置き換え、自分の世界に入り込む。途中「アイコピー!」と言うのは、アニメ版『プラネテス』のパロディかな。あと個人的には、アニメ以外では家庭環境や金銭感覚などが大きくかけ離れているであろう浅草氏と水崎氏が仲良くしているシーンは、とても萌える。そして映像研は、予算審議委員会にむけてアニメ制作をスタートさせる。

・第5話 手間を減らして派手にしろ!!
とは言ったもののストーリーが無ければアニメは作れないので、浅草氏の家に行き大まかな設定を決めることに。想像パートに登場する『個人防衛戦車』が、この巻で登場した空想メカの中でいちばんのお気に入り。丸っこいフォルムがなんとも言えないし「ド派手な油圧サスペンション。」と言いながら、ちょっと車高が高くなるところとか、控えめに言っても最高。その個人防衛戦車が、ガスマスク姿の女の子を追うという方向でアニメ制作が始まる。あと、この学校の学食は、電子マネーやハラルに対応していてスゴイと思う。

・第6話 1日48時間労働の危機
冒頭の回想パートで、浅草氏がアニメに引き込まれるキッカケが描かれる。その作品である『未来少年コナン』のブルーレイBOXの宣伝が作中に入っているところも面白い。そして、制作スケジュールが圧倒的に遅れていることに、金森氏が気づく。楽しいからアニメを描いている2人に対し、金森氏の行動原理はあくまでもお金。こうやってケツを叩く人がいないと、浅草&水崎だけだといつまでもダラダラと描いていそう。そして、浅草氏の神編集テクニックで尺を稼ぎ、ハッタリで審議委員会に挑むことに。


・第7話 その鉛筆を強く握れ!
審議委員会当日の朝になっても、まだ完成していないというギリギリの状況。浅草氏の言った「魂を込めた妥協と諦めの結石が出る。」は、全クリエーターの胸に刺さるの名言だと思う。そして、本番。散々クレームを言われたものの、いざ動画を流せば聴衆を黙らせるほどの出来栄えだった。145~146Pの浅草氏の涙ながらの啖呵は、この巻のひとつのハイライト。それから、タイトルでもある「手を出すな!」と言われている存在なのが、現在は生徒会とのことだけど、この二つ名がいつ映像研のところに移ってくるのか?



第2巻は、夏発売予定。今年は、映像研一色に染まりそうです。





映像研には手を出すな! 第1巻の感想

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2017/01/15(日) 15:04:24|
  2. 映像研には手を出すな!
  3. | コメント:0

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