晴耕雨マンガ

10月は、トクサツガガガ、スピドメ、六道の悪女たち、少年ラケット。

トクサツガガガ 第11巻の感想



『トクサツガガガ』第11巻の感想です。巻末には、連載100回を記念したお祝いコメントが収録されています。表紙の仲村さんと吉田さんの手を持つチェルダ、かわいくないですか?




・第100話 「友達」だよ。
前巻ラストで姿を現した、吉田さんの彼氏(作中で名前に触れられていないので、仮にチャン氏とします)。仲村さんは、ちゃんと紹介されなかったことを根に持ちつつ、北代さんも巻き込んで獣将王のショーをいっしょに観に行くことになる。仲村さんが知り合ってからまだ1年経っていないことに驚き、吉田さんが短いつき合いだけど『友達』だと思っているということを打ち明ける流れが良かった。女同士だけど百合とは違う良い友情シーンだった。しかし、チャン氏関連はダゴンのリバイバル上映や、駄作上映会のときから伏線を仕込んでいたとか、かなりの長期スパンで仕組まれていたネタだったんだな。

・第101話 積み重ね
ショーとショーの合間(仲村さんたちは3ステージ観る)に、シシレオーのスーツアクターの動きの良さについて語り合う。しかし、ちょっと体型が気になるのだった。そこに母親からの不在着信が重なり、仲村さんの思考がネガティブループに陥ってしまう。ここで、特撮オタではなくアクション映画好きのチャン氏が、これまでにない観点からのアドバイスをする。チャン氏の年齢が35歳と判明。作中の会話からすると吉田さんの年齢も近いだろうから、仲村さんとは10歳近い年齢の開きがあったわけか。確かに見ていた作品のズレはあって当然だな。

・第102話 大人ってさ。
吉田さんに彼氏ができたことはめでたいのだが、このことをダミアンに伝えるという重責が、仲村さんには残っていた。ダミアンが友達と作っているミニチュアを利用し、人間関係の変化を視点の変化に置き換えて説明する流れが上手かった。「後々は そうかもしれないけど、でも今は確かに深刻なんだよ。」と今回も名言が出たけど、このときに吉田さんのことを教えなかったことが、今後に禍根を残す様子。仲村さんは『幼い日の淡い思い出』みたいに考えているけど、ダミアンにとってはそれ以上に真剣で深刻な恋ということか。

・第103話 世知辛さ
ミカちゃん&ユキちゃんとケーキバイキングに来た仲村さん(北代さんには逃げられる)。しかし、甘いものが苦手なこともあり、全てのケーキを食べて元を取ろうとする2人についていくことができない。そこで、仲村さんが選んだ一品は……? 獣将王以外にも、見たいDVDや配信が大渋滞を起こしていることを基にした説得が良かった。「スキなモノをスキな量でスキなタイミングで」というのは、第83話で言っていたことと同じ感じかな。あと、しばらくブランクがあって作られたという映画の『新章ダゴン』は、そのまま『シン・ゴジラ』のイメージなんだろうな。

・第104話 きっとそばに
カナちゃんと仲良くなった任侠さん。しかし、苦手なホラー系の本を読まされることが多く辟易としていた。そこで(カチンとくることを言われたのもあり)、仲村さんがガチめのヤツをお見舞いするのだが……。テレビの砂嵐を知らない事や巻き戻しじゃなくて『早戻し』になっているとか、まさしく『キャアアアア』という感じ。あと、イメージの街中で、仲村さんとダゴンくんがすれ違う見開きがなんだか印象的だった。実写化を期待されて久しい作品だけど、このシーンは特に映像で見てみたいと思った。それこそ、恋愛映画さながらにスローモーションで、何度もくり返す感じで。

・第105話 スピリット
まずスピリッツに連載していて、このサブタイトルはちょっと勇気が必要だったと思う。ものすごく出来のいい『近未来風の基地』のジオラマを作った、プラモの師匠・野村さん。しかし、妻から「なんか古臭い」と言われてしまったことから、最新の情報を集めた『アップデート版の基地』を作る。でも、どちらがカッコイイかと言えば……。そうだよ、ケーブルはむき出しのほうが良いんだよ。創作において、新しい情報を取り入れることは必要。という話の流れから、古くなってしまったり矛盾のある設定を対する様々なツッコミを、いろいろ語った末に「うるさいッ!!」と切って捨てる場面が最高。このコマだけネットにアップされて、バズればいいのに。

・第106話 宝の山
オタクがゆえに、部屋の中が物であふれかえている仲村さん。なかなか片づけをすることができず、クローゼットから雪崩を起こしてしまう。この話は、古いフィルムの保存方法とか、1巻に1話はある取材の成果をしっかりと生かした話という感じ。子供の大事な物を捨てる親だって、子供のころには大事にしていた物があったはず。というように語られるけど、これは別に親子間の話だけでなく、すべての他人との間で言えることだよな。あと、仲村さんはお昼をよく北代さんと食べているけど、マイちゃんやユキちゃんあたりからは、どう思われてるんだろ?

・第107話 十人十色
アメコミ原作の大作映画『超空ロケッタ』を、ユキちゃんらと観に来た仲村さんたち。しかし、鑑賞後のミカちゃんの態度にどこか違和感を覚える。ミカちゃんが心の内をブチまける後半の怒涛の展開が最高。仲村さんの「つまんなかったも立派な感想だよ」という言葉には、深くうなずかざるを得ない。ミカちゃんは、オタク的素養を持ち合わせていないので、今後も貴重な立ち位置となっていきそう。それに引き替えチャラ男こと川島君は、初期こそ仲村さんの敵のような感じだったけど、いまやちょっと登場の多いモブくらいのポジションまで落ちてしまったな。

・第108話 弔い合戦
年末のシメとして、仲村さんの部屋で鍋パーティーをすることに。食材の買い出し途中で、投げ売りされる獣将王のお菓子を見て心を痛める。番組の終了は2月なので、残り2ヶ月強。獣将王の終了と同時に、このマンガも終わりを迎えるのかどうか。そして、ミヤビさんが来るまでの時間、吉田さんの提案で『光芒』(太陽の光が雲の切れ間から漏れて、放射状に延びるアレ)を生かした写真を撮ることに。しかし、何らかの条件がそろわず上手くいかない。仲村さんはあきらめて鍋を始めようとするが……。途中、北代さんが吉田さんのことを「久ちゃん」と呼んでいるのが、とても良い。

・第109話 前へ進む。
吉田さんは、コンビニから線香を買ってくる。光芒を発生させるのにはフォグ(煙)が必要だと考え、段ボールの中を線香の煙で充満させた状態で写真を撮ってみる。注釈にあるように『チンダル現象』で検索してみたら……あ~、あれね。ミー散乱がアレしてるのね。あとは、それぞれの『~だったけど、あれはムダではなかった』回想の連続が面白すぎた。そして後半では、仲村母と兄夫婦の会話と毒濁刀の呪いに関する話が。この“最終決戦”が描かれるのは、いつのことになるのか。




次巻は、来年の発売予定。もう、そういう時期になってきたのね。








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  1. 2017/10/03(火) 15:43:04|
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トクサツガガガ 第10巻の感想




2ケタ到達。トクサツガガガの感想です。表紙は滑り台で遊ぶ仲村さんたち。みんないい大人なのにね。



・第90話 決めポーズ
前巻で行われた『駄作上映会』からの帰り道。ミヤビさんのバスの時間まで、集合写真を撮ってヒマをツブすことに。そこで獣将王のポーズをマネてみるのだが……。単にポーズを取るだけではダメで、カッコよく見せるための難しさを伝えるとともに、ダメならダメなりに足掻くべき!という姿勢を描くのが良かった。そして「やっと決まったっ!」というタイミングで写真に割り込んでくる吉田祖母 → ブチギレ吉田さんのコンボが面白すぎた。あと、北代さんはジャングルジムに逆さまにブラ下がったりして、身体が柔らかいのかな。

・第91話 真偽はいかに
ダミアン、78話以来13話ぶりの登場。友達から借りた漫画『モンスターギルド』をなかなか読むことができない理由は、大好きだった前作『ディノサーガ』の主人公&ライバルが再登場しているから。自分が思い描く『その後の姿』とのギャップを予想してしまい、苦し身悶えてしまう……。仲村さんが自身の経験からアドバイスをするのだが、その例として出てきた戦隊モノ『マジカライザー』の女性キャラ・イエローハートは、スカート+網タイツというスタイルなので、当時の多くの少年たちの性のトビラを開いたに違いない。

・第92話 進め! 仲村隊員!
「コレをアレして」という上司をバカにはできない仲村さん。マジカライザー内の推しキャラ・ピエロットが変身するときに出現する光る鳩の演出効果を、どうやって言葉で説明していいか分からない。電気店でオバアさんに『カメラのカード』のことを教える流れで、正解がごくありふれた言葉だと気づく展開が良かった。そのなかで出てきた『次世代記録媒体 ゲルゲン』は、星新一とかだったらこれだけで小説が一本書けそう。

・第93話 歴史の連鎖は負の連鎖?
ストーリーの終盤で急に情報量が多くなったり、仕事上の飲み会を断りきれなかったり。様々な悪循環に思い悩む仲村さん。北代さんが、自身のクレーンゲームの腕前が一朝一夕ではないことを例えに使ってアドバイスをするのだが、今回は獣将王の話を進めるのがメインだった感じ。以前はゴミ屋敷だった基地が、いつのまにかキレイに片付いているけど誰が掃除したんだ? やっぱりレイかな?

・第94話 迫り来る恐怖
サブタイトルの恐怖は『風邪菌』と読みます。前話で北代さんからもらった特大ネコのぬいぐるみをちーちゃんにプレゼントする流れで、兄夫婦が泊まりにくることに。仲村さんは万全の体調で挑もうとするのだが、社内には体調を崩している人が多かった……。ユキちゃんへのメッセージは手渡した缶コーヒー同様アツかったが、特撮沼に引きずり込もうとしたのが第18話からだから、作中のセリフ同様本当に長期戦だな。なんだかんだ、ハマることはないと思う。

・第95話 種族を飛び越えろ!
ここから、ちーちゃん訪問編。現在は恐竜がマイブームのちーちゃん。父・望が紙袋のお面(仲村さんが恐竜の絵を描く)を被ってマネをしようとするものの、どうしても似せることができない。このあたりのテーマは、第90話と似たような感じかな。107Pの兄の背中にまたがる仲村さんの姿は、妹萌えの人にうったえるものがあると思う(年齢はアレだが)。自分は違うからハッキリとは分からないけど。

・第96話 世間vs.自分
義姉のタカさんが「クッキーを作ろう」と提案する。が、彼女は料理も苦手なズボラ人間だということを、仲村さんは知っていた。テレビの料理番組を引合いにだし『ズボラ・手抜き』ではなく『最適化・効率化』と言い切る、アクロバティックな理論展開がこの巻のハイライトかな。ラストでは実際にクッキー作りをするんだけど、そのときに仲村さんは、学生時代のジャージを着ている。タカさんに貸したんだったらいいけど、持っていないという可能性もあるよな……。

・第97話 これぞ切磋琢磨
第69話でした誕生日プレゼントの約束を果たすため、デパートに来た仲村さんたち。食事後に、フードコートでもレストランエリアでもない場所で、ポツンとやっている喫茶店(的な店)を見つけるのだった。そのことと『特撮のロボットは敵のほうがカッコイイ問題』を絡めて描く。この話でも、後半に描かれる獣将王の不穏な雰囲気が印象的。特に、毒濁刀の魔力に取り込まれそうになるゲンカ将軍が。獣将王とこの作品のエンディングはリンクするのかな?

・第98話 終わらぬ苦しみ
ここから、ネタバレ対応編。リアルタイムで見ている見ていない、円盤を待っているなど様々なタイミングで視聴する人がおり、いつネタバレ地雷を踏むか分からない時代。特撮界隈でも、次回作のネタバレの時期になっていた。獣将王の次回作『マジカライザー』のイメージビジュアルを見てしまったことを愚痴る仲村&吉田さんに、北代さんがこのタイミングでしかできないことがあると言う。たまにネタバレ防止をやりすぎて、単行本の発売情報すらシャットアウトしている人を見ると、本末転倒だなと思う。

・第99話 捨てよ恥
北代さんは『現在ある情報だけで、設定を妄想する』という遊び方を提唱。『ファイブレイバー』というタイトルから勇者やファンタジーのモチーフだと推測し、どんどん設定を広げていく。北代さんは追加戦士として『ツチノコスケルトン』を登場させたけど、本当に日本枠で入るとしたらどんな感じになるだろ? 九尾のキツネとかかな。そして、お店から出たところで吉田さんの彼氏(!!!)が登場する。一気に風雲急を告げる展開に。





吉田さんの彼氏登場に、仲村さんはどうでるのか?







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  1. 2017/06/02(金) 19:09:51|
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トクサツガガガ 第9巻の感想




トクサツガガガ第9巻の感想です。タイトルの色は薄いグリーン。もう戦隊モノ縛りはやめたのかな?


・第80話 モノの生きざま
獣将王の新武器の見せしめに倒されてしまったカブトウン。その壮絶な散りざまに、仲村さんはスーツの状態が気になってしまう。祖母からもらった服をリメイクしたマイちゃんや、第21話に登場したクワガタ少年・健太の話を通じて、キレイに保存しておくだけがモノにとって幸せなわけではないということを悟る。そのことを、カブトウンの最期の言葉を借りて言わせているのが上手い構成。でも、オタクって物を溜め込んでしまう性質があるからな……。

・第81話 土壌の恵み
カブトウン・アガタ兄弟の弔いも兼ねて、フィギュアを着色しようと考えた仲村さん。会社で、第52話で扱われたCGアニメ『TOTO』が海外製にくらべて荒い出来だと言われたことを根に持ち、低予算で塗料を買おうと考える。話の本筋は『製作費≠作品のクオリティ』ということ。確かに製作費の中に、環境を整えるためのお金が含まれているとは考えたことがなかった。でも、このことを「土壌の恵み」という言葉で表現する野村さんは、マジ スピリチュアル。

・第82話 夢追い人
過去にストレンブラックを演じた俳優が出演しているドラマのDVDをレンタルしたユキちゃん。その俳優が現在は引退していることを残念がり、細々とでも活動を続けていれば応援できるのに。と語る。そのことを仲村さんから聞いた北代さんの対応は、想像以上にクールなものだった。これは、すべてのクリエイティブな仕事に就いている人に言えることだと思う。新人賞を取ったり、面白い読み切りを描いても、その後に作品を発表していない漫画家だってたくさんいるからな。

・第83話 「変わる」ことに価値がある!?
吉田さんとフリマに来た仲村さん。そこで、激レアデッドストック品を格安で見つける。しかし、扱っている人がマニアではないので、保管状態は悪いものだった。そこから吉田さんによる『価値観の移り変わりうんぬん』の講義へと移っていくわけだが、前話の北代さんといい、今回は仲村さんが生徒役に回る話が多かったように思う。あと『今! このタイミングで! 知ることが私にとっての このマンガの価値だから、勧められた時 読んでもこんなに響かないの!」は『発売日1週間以内に買ってね』問題の、ひとつのアンサーかも。

・第84話 「癒し」と「盛り」
フリマでゲットした立体絵ハガキを背景に使って、ストレンジャーVのフィギュア撮影をしようとする仲村さん。しかし、どうやっても上手く画角に収めることができない。吉田さんも的確なアドバイスができなかったが、マイちゃん&マコちゃんと一緒に特大パンケーキを食べに行ったときの、SNS用写真の撮影テクニックが生かされることに。前話からチラチラと『よーい首領』という作品が例題として登場しているんだけど、どういう内容か気になる。ヤクザ物なのか?

・第85話 秋の天気と女心
季節は秋。大雨が降っているので早く帰りたい仲村さんだが、マイちゃんの買い物につき合うことに。獣将王の師匠・ウロサネと敵の親玉・シユウの会話シーンはあるものの、ほとんど特撮は関係ない内容。あと、シユウの持っている武器が超細長いトンカチのような感じなので、本当は何なのか気になるところ。それから、カミナリ怪人(勝手に命名)が「オレが間違っていた! 一緒に洗濯物を干そう!」というコマが、この巻でいちばん笑ったポイント。

・第86話 「視えない」コワサ
往年のホラー映画『ウラノガッコウ』シリーズのブルーレイBOXを買いたいものの、ネットの評価が低く二の足を踏んでしまう仲村さん。任侠さんの店に行き、意見を聞く。かごめかごめの幽霊・レイコちゃんの姿が描かれる130Pは、かなり不気味でホラー度満点。確かにデジタル技術が発達してからの心霊・UFO特集みたいなのは、CGだとハッキリ分ったりしてつまらなくなったもんな。

・第87話 生き残るために
海外ドラマなどの影響もあり、市民権を得たゾンビ物。会社内で話しても違和感がないほどだが『グロテスクなものを作る人=異常者』という意見が出て、仲村さんは不満を募らせる。そこに北代さんも加わり『作品のテーマ≠製作者の人間性』ではないということが語られる。まぁ『キャプテン翼』の作者もサッカーのルールを知らずに描いていたっていうしね。あと、映画の中の主人公がゾンビ化した妹を撃ち殺す見開きは、このマンガらしからぬ躍動感があった。

・第88話 ドキ!オタクだらけの上映会
この巻のメインイベント。第71~72話に続いて、仲村・吉田・北代・ミヤビの4人で集まる。当初はどこかに遊びにいく予定だったが、吉田さんの家に集まることに。大人になっても、こうやって家でダラダラと過ごすだけの遊びも悪くないよね。という内容。吉田母&祖母がときどき顔を出してくるワチャワチャ感が、昔を思い出させて良かった。ただ、メインイベントであるはずの『駄作品上映会』は、この話では開催されず。

・第89話 また来てね
仲村さんが持ってきた『ゾンビリウム』、北代&ミヤビさんの『ビーボーイズのイメージビデオ』を鑑賞。ともに最高のクソさだった。しかし、吉田さんの用意した『ゴースト・イン・チャイナ』は、それを上回る出来だった。全体のテンションが高く駄作映画にツッコむノリも面白い。これまでの特撮で得た知識を現実の生活に応用して……というのとは違った、別のスタイルの話で斬新だった。





4人の遊びは、次巻でも描かれます。“見得切り”撮影会開催ッ!









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  1. 2017/02/01(水) 15:02:20|
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トクサツガガガ 第8巻の感想




トクサツガガガ第8巻の感想です。仲村さんとダミアンの背後にいるのは、この巻の“裏主役”ダゴンです。


・第70話 バカ村とクソ山
史上最低のサブタイトル。大阪帰省から東京に戻ろうとする仲村さんは、駅で同級生の曽根山君と再会する。エマ―ジェイソンとネケッシタスどっちがカッコイイか!?で語り合ったり、小学生でも特撮を観ている同志とも呼べる存在だったが、昔話に花を咲かせる中で現在との作品の理解度の違いや、子供ならではの作品の楽しみ方みたいなものを思い出す。要所要所でインサートされる、小学生仲村さんのアグレッシブさ(クロスカウンター等)が良かった。

・第71話 ドキ! オタクだらけの撮影大会 [前編]
休日に仲村さん、吉田さん、北代さん、ミヤビさんの4人で海へ。このメンバーで普通に海水浴するはずもなく、ミヤビさんの『ジョーク暑中見舞い』に使うグラビア風ショットを撮影するのが目的。しかし、現地はあいにくの天候。やもなく中止になるかと思われたが、北代さんがある作戦を思いつく。でも、この話のポイントは就職活動を控えているミヤビさんが感じる、モラトリアムの残り時間の少なさ(だからこそ、今回の撮影を楽しもうとしていた)かな。あと、食堂のオジサンが語る魚の解説をサカナクション(怪人)がしているのが面白かった。

・第72話 ドキ! オタクだらけの撮影大会 [後編]
「天気が悪いなら、それっぽい写真を撮ればいいじゃない」が、北代さんの意見。曇り空にふさわしいエネルギッシュなシチュエーションを吉田さんが考え、仲村さんは体を動かす。いざ撮影が始まってからの「ちょっと浮けない?」と言っちゃう吉田さんのテンションの高さも良かったが、このあたりから後々の伏線を仕込んでいる感じか。あと、ずっと事情を飲みこめないまま協力してくれた、食堂のオジサンがちょっとかわいそう。

・第73話 撮った写真どうしてます?
別れ際に、今日の撮影データをミヤビさんに渡す吉田さん。その流れで仲村さんの写真データ管理のずさんさ(SDカード1枚を使い回し)が発覚し、吉田さんによる『どういうデータ保存方法がベストか?』という講座が始まる。デジタルデータの脆弱さをスーファミのカセットで例えたのがとても分かりやすかった。でも、吉田さんは電気店でこの話をしながらCD-Rなどを仲村さんに買わせるんだけど、なにげに1万円近く使わせていないか?

・第74話 怪獣ダゴン、現る!!
街で偶然出会ったダミアンから、怪獣ダゴンの良さを延々と説明される仲村さん。過去に16作も作られた映画が、なぜ現在は製作されないのか?という疑問と、塾の友達に「遊園地に行く」と言ったが、行ってみたら遊園地になっていてお土産が買えず気まずくなってしまったダミアンの悩みをクロスオーバーさせる展開も良かったが、仲村さんが街に出ていた理由がオチとなっているのが見事だった。あと、ダゴンは当然ゴジラが元ネタなんだろうけど『シン・ゴジラ』のヒットで、上手くタイアップ感が出せた感じ。

・第75話 小野田君のおみやげ
帰宅の電車で一緒になった小野田君の顔色を心配する仲村さん。そこから、小野田君の『自分には積極性が足りないのではないか?』という悩みを聞くことに。そこにキッカケの人物である川島君も現れカオス状態になってしまう。今回は、解決手段の例えとして獣将王のショーが描かれたが、ほぼ特撮が関係ない内容。

・第76話 アガタよさらば
イチオシの敵キャラ・アガタがやられてしまい、お通夜状態の仲村さん。脈絡もなく敵のラスボスが登場したり、シシレオーたちにパワーアップフラグが立ったりと、テコ入れ展開に納得がいかない。その気持ちを、松本母&カナちゃんが仕掛けたドッキリをキッカケに、うまく解消させる。こういうのって、どうしても最初に観たものをベストにしてしまう傾向にあるからな。なんか、心理学的な名前とかないのかな? 『すりこみ』が近いのか?

・第77話 明日もまた立つために
『好きで甲子園に行っているんだから、暑さに文句を言うべきではない』という男性社員の意見を聞き、モヤモヤした気分になる仲村さん。やりたいことへの情熱と過酷な状況への耐性はイコールでは結べないということを、特大ステーキを通して説明される。その吉田さん自身も、カメラマンの道を志していることを告げる。最高の笑顔の2コマ後に、仲村さんを攻撃(ストロー吹き矢)しているところも素敵。

・第78話 懐古怪人の逆襲!?
本屋で第26話に登場した懐古怪人と再会した仲村さん。ダゴンの話題で打ち解けられるかと思いきや、やはり上手くいかず。その不満をダミアンにぶつけることに。生きてきた時代による作品の感じ方の違いを、土曜日の半ドン授業などを通して噛み砕いていく。あと、冒頭で仲村さんとダミアンはフードコートのようなところで待ち合わせているけど、どうやって連絡を取ったんだろう? 第74話のときに日時を詰めていたのか、ダミアンが携帯を持っているのか?

・第79話 私の原点
ダゴンのリバイバル上映を観に来た仲村さん。そこで『特撮の元祖』を呼べる初代ダゴンを観て育ったオジサマたち、ダゴン空白時代に幼少期を過ごした仲村さん、はじめてダゴンを観に来た親子という3世代を通して、自分の子供時代に寄り添ってくれた作品こそが『原点』になるなのだと気づく。182~183Pの見開き同様、ダゴンは獣将王、エマ―ジェイソンとならぶ、作中作の3本柱になった印象。そして、映画館から帰ろうとする仲村さんは、吉田さんらしき人影を見る。その側には、男性の姿が……ッ!


次巻で仲村さんは、フィギアの色塗り師からスピリチュアルなメッセージを受信する。





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  1. 2016/10/03(月) 16:35:30|
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トクサツガガガ 第7巻の感想




特オタコメディー『トクサツガガガ』第7巻の感想です。表紙は、縁日でフィギアすくいをしている様子なんだけど、仲村さんの右上の人がどっち向きなのか全然分からなくて、ものすごく怖い。



・第60話 最凶のネーミング
“ピンクの使者”カナちゃんが、ウサギを飼うことに。仲村さんは『どんぐり』という名前を提案するものの、あっさりと却下。任侠母の『マロン』という名前が採用されることに。ここから展開される『オノマトペ講座』がとても勉強になった。そのことを踏まえて、冒頭部分で仲村さんを襲ったGの恐ろしさを、多角的に分析しているのが良かった。っていうか仲村さんは、クワガタも触れないほどの虫嫌いだったもんな。

・第61話 七色の飴玉
仲村さんは特撮を禁じられた幼少時に、人形劇『七色の飴玉の木』に夢中になっていた。そのメイキング番組を録画したビデオが兄・望の家から発掘され、DVDに焼いたものが送られてくる。記憶の中にある、七色に輝く飴玉の木の本当の姿は……? 34~35Pのファンタジーあふれる見開きからの、スラッシィ池田オチの安定感が素晴らしい。こうなったら一回、仲村さんとスラッシィ池田は対面してほしいところ。それから、同僚の藤井さん&白石さんは年下だと思っていたけど、そんなに年が離れているわけじゃないのか。

・第62話 名作『惑星O』の熱意
吉田さんに勧められた往年の特撮ドラマ『惑星O(オー)』の、地上波での再放送にドハマリする仲村さん。しかし、多くの謎や伏線を放置したまま、番組は打ち切られてしまっているのだった……。全力をかけて作品を作ることは素晴らしい、でも完走できなくては意味がないということを、彼氏のために料理を始めた白石さんの苦労と重ねて説明する構成が良かった。

・第63話 視点の盲点!?
表紙につながる話。北代さんといっしょに縁日に来た仲村さんは、迷子のタイガくんと遭遇。親探しを手伝ってあげようとするものの、途方に暮れてしまう……。視界が開ければいいというワケではなく、子どもの視点に立って(本当に低くして)探すという、北代さんが実践した方法が良かった。この話にも登場する『ストレンジャーV』は、ちょこちょこメンバーが紹介されているけど、最後の1人となった蛇っぽいヤツが気になる。

・第64話 先人達の灯
昔はクーラーのない職場で働いていた、アクションシーンでも体を張って演技していた。だから、現在の若者は楽をしている! という周囲の考え方に賛同することができない仲村さん。そのモヤモヤを第1話で出会ったジイさんが解消する。『大丈夫じゃないヤツが死んだだけ』という理論は、かなり乱暴に思えたけど、酒タバコをやっても健康に暮らす人と、病気になっちゃう人がいるってことか。あと、この老夫婦と出会うと、仲村さんは階段落ちしないといけない運命なのか。

・第65話 好きの気持ちと面の下
同じ会社のユキちゃん&ミカちゃんと、デパートでバッタリと会った仲村さん。そこで行われていた獣将王のショーをキッカケに『好きなものへ注ぐ愛情の量』の話となっていく。回想パートで北代さん&みやびさんが語った、石油王が来てたくさんお金を使ったらイチバンのファンになるのか? という例え話にはうなずかざるを得ない。109Pのミカちゃんの笑顔が、この巻のベストショット。

・第66話 作品変化の巻
第42話で仲村さんが観た特撮映画『絡繰忍者 雷伝』のフィギアが、レンタルボックスにあるのを発見。しかし持ち主の男性とは上手く話がかみ合わなかった。その理由とは……? 吉田さんの思い出の怪獣『ダゴン』とのエピソードからリメイク作品に対する想いが語られる流れも良かったが、仲村さんが生み出した『ガッカリメイク』という言葉が的確すぎる。あと、125Pあたりの仲村さんは髪をアップにしているのに加え、前髪パーツがカクカクしているので、なんとなくヒーローっぽい。

・第67話 財布なくした!
↑の話の帰り道、財布を無くしてしまった仲村さんは、雷伝オリジナル版を観て現実逃避するのだった。今回は、カレー屋のインド人(本当はネパール人と発覚)が語る、思い込みの話が良かった。でも、カレー屋の壁に飾ってあるのはインド国旗だから、間違うのも仕方ないよな……。あと、冒頭の雷伝のお腹のところに、ピアノ線らしき線が描かれているのが、ナイスポイント。

・第68話 ハートのドキドキ
サブタイトルは『いのちのドキドキ』と読みます。誕生会を開いてもらったお返しに、任侠さん&窪田さんとラブキュートのショーに来た仲村さん。しかし、もともと実写の獣将王などの特撮と違い、アニメであるラブキュートの着ぐるみは、どこか不気味だった……。この話は、最初及び腰だった任侠さん&仲村さんが、段々と着ぐるみを女の子と認識していく流れが良かった。でも、それを誘導した窪田さんの話し方が巧みというか質問の仕方が上手すぎて、なんだか詐欺師みたいだと思った。

・第69話 お師匠の占い
ちーちゃんの誕生日を祝うために、帰省することになった仲村さん。母親との再会に体力を削られるが、ちーちゃんがプレゼントに『ドールハウス』を選んだ理由を聞き、自分も母親のことを理解するために歩み寄ろうとする。しかし、母親には別の思惑が……。毒濁刀の例えも出たし、やっぱり母親へのオタバレが、このマンガのクライマックスということになるのかな? あと、獣将王の基地がゴミ屋敷というのが疑問だったけど、作者の家と重ね合わせているんだな。


次巻では、仲村さんたちが『グラビア撮影』に挑戦するッ!






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  1. 2016/07/03(日) 12:30:17|
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