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晴耕雨マンガ

天国大魔境の小ネタ募集中/12月はジョジョリオン、ゴールデンカムイ。

ハルタオルタ 2019AUTUMN の感想




ハルタオルタの感想です。ハルタ初の増刊号



・80's video trip/赤瀬由里子
フルカラー読み切り。ケンカばかりの両親。父親の部屋にあったビデオテープを観た息子は、これまでの考え方を改める。(たぶん)アナログ塗りの感じが、80年代当時の空気感を再現するのに役立っていたと思う。現実と映像がオーバーラップする、22~23ページが良い。

・ナイトゲーム/山本和音
読み切り。ドラフト指名確実の光浦。幼なじみから久しぶりの連絡を受けるが……。後半の、夜の闇とパトカーのライトに照らされた画面構成が素晴らしい。2人の人生も、これから光と陰に……みたいな感じなのかな。

・黒髪を舞うころ/黒川裕美
読み切り。舞妓として最後の日を迎える、小ふみ さん。しかし、着付けの男衆がいつもと違う人で……。もう、これは作者が「着物が描きたい」の一念で描いたものだな。

・ハートのお仕事/富沢未知果
読み切り。AIの導入が決まり、キューピッドをクビになってしまったリア。なぜか、そのAIキューピッドのツバキの仕事を手伝うことになる。全体的にはイイんだけど、電源が切れるところがちょっと分かりにくかったような。

・うすべに/樫木祐人
読み切り。売れない画家の芳野。ある人物に、決死の覚悟でモデルの依頼に行く。作者のハクミコ以外の作品は、Fellows! vol.13の『柿塚君のお見舞い』以来だと思うから、約9年ぶりということか。

・ゾンビのビビ/福島聡
読み切り。人類がゾンビ化した世界。カギの閉まった学校の中に入ろうとするゾンビ少女・ビビを、半ゾンビ状態の保健の先生が見守る。全身にガラスが突き刺さっているのに、ここまでカワイイのはスゴイことだと思う。

・円楼暮らし/サカノ景子
読み切り。円形の土壁で囲まれた中国の集合住宅・円楼。そこに住む夕凛は、極度の人見知りだった。そこで同居する玉蓉姉さんは、荒療治を思いつく。絵の上手さ、夕凛のカワイさはピカイチ。でも、円楼特有の…という部分はどうかな?という感じ。下町っぽさはあったけど。

・午前1時の同窓会/松本水星
読み切り。かつては優等生と劣等生。しかし現在はホストと弁護士となった旧友2人が再会。“同窓会”をすることになる。ホストの赤月のほうが、ときおり狂気に満ちた表情を見せるのだが、特におかしな方向に展開していかなくて良かった。

・ククリヒメ/長蔵ヒロコ
読み切り。誤って蛇の卵を踏みつぶしてしまった侍。わずか4ページだけど、ゾクリとさせられる。

・テイラーとクリスの事件簿/佐々木尚
読み切り。死体も生きている人間も苦手なテイラー刑事と、その甥で助手のクリスの凸凹コンビが、謎の転落死事件を追う。まずメイン2人のキャラが立っているし関係性も良い。捜査パートも地味だけど適格だし、再登場に期待したいです。

・魅惑のタピオカミルクティー/山本ルンルン
読み切り。人気のタピオカミルクティー店でバイトを始めた左内は、その美味しさの秘密を知ってしまう。ホンワカムードで終わるのかと思ったところからの、ホラー?オチが良かった。

・スター・ドリーマー/三星たま
読み切り。『星の草』を盗もうとした罪で捕まってしまったハシモト。刑を執行される前に、様々なリフレッシュを受けることに。なんとなく分かるものの逮捕した組織には、もうちょっとハッキリとしたものが欲しかった。でも、少年ハシモトの「お空のデザイナー」というのは、良い言葉。

・夏の夜/高橋那津子
読み切り。久しぶりに帰省した亜矢は、風貌の変わったハトコの由希に振り回されることに。傷跡を見せたお返しに胸を見せるというのが、ちょっと分からなかった。全体的な雰囲気はいいんだけども。

・預言者カロン/右野マコ
読み切り。カロンは7日後に地球が終焉することを預言する。彼の父親が教祖を務める教団は、それを阻止するためにテロ紛いの行動も起こしていた。カロンと同世代の男の子2人との会話は緊張感がなくて良かったが、全体的にはもうひと捻り欲しかったところ。

・洋裁店の蝶/高江洲弥
読み切り。冴えない見た目のデザイナー・もさちゃんの作る服を気に入っている月子。発注したワンピースを試着しにくるが、その傍らには恋人の姿が。月子のほうは分からないけど、もさちゃんのほうは間違いなく好意を持っているよね。彼氏が、いわゆる百合の間に挟まる男というわけか。

・不利な相手/佐々大河
読み切り。空手部内最強の浦野先輩(♀)。身長が低い才野だが、見事に一本を取って見せる。部長のアドバイスが、ラストで別の意味を持ってくるところが良い。バードさん以外の作品は、特典などを除けば初掲載か。

・愛の焦土/吉田真百合
読み切り。地球侵略真っ最中の父親から、ゴッホの『ひまわり』をお土産として受け取った兄は、それに魅入られてしまう。心配した弟は、実際に地球のひまわり畑に行くことを提案する。本物のひまわりに囲まれた絵画のひまわりの見開きの雰囲気は良かったが、まさかそこからダークな方向に転調してしまうとは。インパクト大の内容。

・100人の百子さん/川田大智
読み切り。見た目も性格も同じな、100つ子(?)の宮原百子。その賑やかな日常生活。作者が望んだテーマだろうけど、単純にコスパが悪い気がする。トビラとか告白の見開きとか。

・豪烈送球/浜田慶亮
読み切り。ハンドボール全国大会決勝の激戦が描かれる。試合を観たことがないしルールもよく分からないが、熱気がビンビンに伝わってくる。ただ敵役の高校とはいえ、冥星って校名はどうなの?

・ランランランダ/冨明仁
読み切り。いつのまにかシッポに結ばれたリボンを取ろうと、チーターのランダが駆けまわる。ほぼ全編にわたって、ランダの姿が生き生きと艶めかしく描かれている。ヤスミーン以来のチーター漫画の傑作。

・つきの裏側/仁科彰太朗
読み切り。冷蔵庫に魚肉ソーセージ1本しかない主人公が助けを求めた友人。まぁ、この2人の関係性をもうちょっと深堀してほしかったけど、8ページだとしかたないか。あと、LINEの日時が2016年なのも気になる。

・彼らのルナシー/井上きぬ
読み切り。夜に踊ることを止められないスペンサー先生。そのことから学校では幽霊の噂が持ち上がり、同僚のアラン先生にも秘密を知られてしまう。ところどころで、月の光に照らされて服越しに透けているスペンサー先生の身体を描いているのが、フェチズムだなと思う。

・アダンソンちゃん生活史/長沼修
読み切り。タイトルの通り、アシダカグモの生活の様子。これは続編というか、シリーズで何本か読んでみたい。クライマックスはゴキブリ戦だな。

・世界には僕らしかいないからさ。/百名哲
読み切り。仲のいい村上と脇坂、男子2人の話。BL寄りのブロマンスというところだけど、プラスチック粘土のパートにページを割きすぎのような。

・緋袴をぬがさないで/佐藤春美
読み切り。通常25歳までの巫女さんが着ることのできる緋袴を、30歳目前になっても着続ける木蓮さん。ひさしぶりに再会した幼なじみのために、厄払いをする。餅小町より、こっちのほうが話を広げられる気がする。

・琥珀の鳥の夢/丸山薫
読み切り。表向きは優秀な教育者の義父から虐待を受けていたジャイルズは、琥珀の中に閉じ込められていたハーピー(?)にエーレと名前をつけて、心の拠り所としていた。614~615ページの見開きが印象的だし、オチのつけ方も最高。さすがの実力という感じ。

・子連れ魔王/嵐田佐和子
読み切り。世界征服を目指しながら、子育てにも励む魔王。という4コマ。っていうか、夫は人間だったのかよ。OKなの?そのへん。ネタとしては、ゲップのヤツが良かった。

・ラークの大冒険/大武政夫
読み切り。猫の獣人に命を救ってもらったラークは、友情を育む。のかと思ったら、最後の1ページでひっくり返された。しかも、女の子だったとは。

・おかあさんといっしょ/かまぼこRED
読み切り。ひさしぶりに戻った実家で、母親の遺体を発見。娘はひとりで片づけをする。そこにいない母親との会話シーンも良かったが、1ページ目のナレーションが五七調になっていて、ものすごい心地よいテンポ。

・みちのくピンポンステーション/渡邉紗代
読み切り。駅の待合室に卓球台を置いて、お客様に楽しんでもらおう! 主人公・小待が壁打ちを始めてから、事態が好転していく流れが気持ちいい。

・浴槽のシンデレラ/四方田千紘
読み切り。引越し先のお風呂には、幽霊の足だけが浮かんでいた(空中に)。しばらくは気にせずに生活を続けていたが……。686ページで見た幽霊本体は、自分自身だったのかどうか?

・青い夜/namo
読み切り。校内で先生同士がおっ始めてしまったので、隣の部屋(化学準備室?)から出られなくなってしまった2人。そこで女子の島村は「愛が先か性が先か」という問いを、男子の黒田に投げかける。エロ方面のインパクトは絶大ながらも、話の構成もしっかりしていると思う。

・Lemonade Girl/西原優葵
読み切り。ビルのオーナーの少年。でも、ナメられてテナント料を回収することができない。見かねたレモネードガールが立ち上がる。申し訳ないけど、画力が足りないのかアクションシーンなど分かりにくいところが多かった。これがデビュー作とのことなので、今後に期待したい。

・竜巻狂い/加藤清志
読み切り。竜巻を追って写真を撮るストームチェイサーのミシェル。彼女は商売敵のマイクが写真よりも人命救助を優先する現場に立ち会う。絵のクセは薄くなったけど(それでも見開きの悪魔のような雲の描写は流石だけど)、セリフ回しは相変わらずの熱量。ヒット台詞は「このドブゲロ偽善者が!!」。

・捨て丸さま/氷堂リョージ
読み切り。物を捨てられないOLの汚部屋に、物を捨てられない怠け者を罰する神・捨て丸さまが顕現。不用品を片っ端から消滅させていく。断捨離ノウハウなどはハルタというよりも主婦系の雑誌に載ってそうな切り口だったが、水晶玉の反撃のところと、オチのつけ方が良かった。再登場していただきたい。

・俺が一番愛してる!/八重樫莉子
読み切り。学園一のアイドルに片思いの男。なぜか事が上手く運び、2人きりになり告白までこぎつけるが……。彼女のほうも実は……というところは分かるが、オチというか最後のページが分かりにくい。チェックを入れるなら、そこじゃなくて一番下のところじゃないの?

・マイ リトル サーモメータ―/押岡大和
読み切り。気温によって外見の年齢が変わってしまう妹と、その世話を焼く姉の話。これはアイデアの時点で勝ち!という感じ。もっといろんな季節やシチュエーションの話を読んでみたい。ところでマイナスの気温だと、どうなっちゃうの?

・Lingerie Hunt/都森れん
読み切り。メインの少年が実は下着泥棒でした~という話。まぁ4ページなので仕方ないかもしれないけど、下着を描きたいなら別の切り口もあったのでは?

・星の手遊び/紙島育
読み切り。空の神様は、戯れに指を星で弾いてみる。最初は可愛いと感じていた人間に対する、感情の変化。特に「うるさいわ」の見開きの狂気性が見事。

・泡沫サンセット/かわもとまい
読み切り。恋愛体質のJKが失恋の愚痴を、海洋生物オタの女子に聞いてもらう。871ページの「ずっとずーっと友達だよ」というセリフが、どれだけ残酷なことか。ウミガメの化石が、グロくて象徴的。

・ノウゼンカズラの家/福浪優子
読み切り。家の片づけをする老婦人。そこに一匹の子猫が迷い込んでくる。タイトルの意味が分かる後半の回想シーンが良い。猫の描き方が、なんとなく五十嵐大介っぽい。




今後もハルタが休みの月に発売してほしいところ。あと、この号でFellows!時代を通じて初めて電子版も発売された。これは、次号のハルタにも適用されるのか?















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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2019/09/18(水) 20:29:43|
  2. Fellows! Q/ハルタオルタ
  3. | コメント:0

Fellows!Q Q.E.D. の感想

Fellows!(Q) 2012-AUTUMN Q.E.D. (ビームコミックス)Fellows!(Q) 2012-AUTUMN Q.E.D. (ビームコミックス)
(2012/09/15)
樫木祐人、九井諒子 他

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フェローズQの感想です。


・表紙/樫木祐人
表紙は、本誌で連載中の『こびと日和』。裏表紙では、これまでの登場キャラたちが集合していて、にぎやかな感じ。

・120Kgの純情/犬童千絵
読み切り。ケガをして入院することになったクソ真面目な純情ガテン男、同僚で元気のいいラテン女、ぽっちゃりナースの奇妙な三角関係。この人は、一時期とてもダークな内容の作品が多かったけど、こういう明るい路線に戻ってきてくれて良かったと思う。

・天女の羽衣/吉元ますめ
読み切り。久々のフェローズ復帰作。はじめは中国風のファンタジーかと思いきや、そこから羽衣を盗んで暴走した猿と天女に「やらせろ」と迫る煩悩まみれの僧侶の戦いになり、勝利した僧侶が悟りを開くという、テンションの上下動が激しい内容。なんか、上手くついていくことができなかった。

・風邪バケーション/吉田覚
読み切り。部屋の中心にベッドを置き、その周りに必要なものを全て配置、甘いものをたくさん食べたりお笑いのDVDを見たり、風邪を理由にダラダラとした生活をエンジョイする姉と、それに振り回される弟の話。普通とは逆に病気の状態を楽しみ、治ったらバッチリ切り替える姉の様子が良かった。

・犬谷家の人々/九井諒子
読み切り。ふらりと現れる探偵、秘密を隠そうとする謎の一族、そして起こる連続殺人…と、ミステリのフォーマットを逆手に取ったコメディテイストの強い一作。作者の懐の深さを改めて感じさせられた。10月に発売される単行本も楽しみ。

・乱と灰色の世界/入江亜季
番外編。乱と仁央ちゃんがお風呂に入るために、いっしょに大人に変身する。本編のほうが重い雰囲気になっているので、こういう単純な話はイイ。

・乙嫁語り/森薫
番外編。カルルクの母親サニラが熱を出してしまう。夫に汗を拭いてもらう様の、まぁエロいこと。あと、カルルクのときと同じようにオロオロするアミルさん、カワイイ。

・ストラヴァガンツァ/冨明仁
番外編。今回は、ドワーフの一団の話。ルックルをはじめとする純粋なドワーフは木の実やキノコを食べ、パッチンコで大キツネを撃退するのに対し、人間の血が混じっているというバリキンはオノを持ち肉を食べたがるというのが、イメージとは正反対のギャップで良かった。これは本誌で連載しているものと同じ世界観ということだが、内容もリンクしてくるんだろうか?

・ヨメがコレなもんで。/宮田紘次
久々の掲載で3本立て。1本目は擬態スーツのチャックが試着中の水着を挟んでしまう。2本目はダンナとペットの宇宙生物デラの意地の張り合い。3本目はヨメがお風呂に初挑戦する思い出話。やっぱり、面白いですね。

・色男は下着が嫌い/梶谷志乃
読み切り。超能力を使う刑事とフルフェイスのヘルメットを被ったスリとの、周囲を思いっきり巻き込みながらの追いかけっこ。要所要所での見せ方は上手いと思うけど、それがバラバラでひとつにまとまっていない印象。タイトルの意味もよく分からないし、終わり方も唐突すぎると思う。

・墨色プロジェクション/新居美智代
読み切り。リア先生シリーズ第3弾。リア先生が幼いころに食べたという『マッシュルームの形をした和菓子』の正体を探る。結果的に瞬の親戚の和菓子職人が謎を解いてくれるのだが、その人のリア先生に対するセクハラめいた行動と職人としての確かな腕前という二面性が、個人的には上手く消化しきれなかった。

・ハッピーアワー/真田順子
読み切り2本立て。1本目はフラれたばかりで合コンに参加する男が、2本目では無愛想な下着販売員の女性が、名前も分からない謎の女性とふれ合うことによって笑顔を取り戻す、という話。ただ、話の中心の女性が、あまりにも謎すぎるため、ちょっと置いてけぼりを食らったような感じ。

・薄玻璃の鏡/天野タカ
魔女マリーシリーズ。今回は、場末の娼婦の願いを叶えようとするが、それは謎の男『ST』の策略の一部だった。ハルニレが深手を負ったり、これまでとは違って一気に重たい雰囲気に。続きはフェローズ本誌で掲載されるそうです。

・吸血鬼は牙が命/長谷川舞里絵
読み切り。吸血鬼の女の子ズミューが虫歯になり歯医者に行くことに。待合室で盛大に吸血行為をしている割に、歯科衛生士たちが終始当たり前のようにスルーしていたり、なんかストーリーに入り込めなかった。

・グルタ島日記 東の森水道局/だいらくまさひこ
読み切り。フェローズで連載されていた『グルタ島日記』の番外編という感じ。複雑に絡み合った木の枝と葉の上に暮らす人たち。水も木が吸い上げるものを利用しているのだが、ある母娘が住む家では水が出なくなってしまった。修理に来たどこか頼りない男が突き止めた原因から母親の記憶がよみがえり、それが娘へと受け継がれていく流れが良かった。

・こびと日和/樫木祐人
Quietで掲載された『足下の歩き方』が特別再掲載。ハシラ部分では『こびと日和余話』と題して、2人が暮らす世界の豆知識を紹介してくれるのがありがたい。フェローズ側は、この作品をプッシュするつもりなんだというのが伝わってくる。

・ウルトラロングポスター/宇島葉
巻末特別付録。本誌帯裏で連載されている『巨大少女名鑑』の特別版として、長さ1メートルを越える大きなポスターが付いています。一度広げると、また折りたたむのが大変。


これで『フェローズQ』は終了。これまでの3号で得た“解”を、本来ならこの号から連載が予定されていた、吉田覚、梶谷志乃、真田順子あたりには、年10回発売になるフェローズ本誌で証明してほしいところです。




テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2012/09/17(月) 16:39:02|
  2. Fellows! Q/ハルタオルタ
  3. | コメント:0

Fellows!(Q) QUEEN の感想

Fellows!(Q) 2012-SPRING Fellows!(Q) 2012-SPRING
(2012/03/15)
不明

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フェローズQの感想です。今回はサブタイトルの『QUEEN』のとおり、読み切り作品は『女王』をテーマにした内容になっています。

・昼下がりの女王様/中村哲也
読み切り。クラスで居眠りしている女子に女王様の格好をさせたら何故か堂に入っていて、その理由は…という話。とちゅうで上級生や演劇部の顧問が乱入して来たり、10ページの割には内容を詰め込みすぎた感じ。

・乙嫁語り/森薫
特別編。今回は、カルルクの祖母バルキルシュが主人公。高いところから降りられなくなった子どもを助けるためにヤギにまたがり岩山を登ります。単純にカッコいい。

・蜂矢乙女の魔球/福島聡
6話目。今回は『マウンドの女王』ということで、乙女が憧れる熊田さんが主人公。チームメイトのほとんどがカキにあたってしまたので、自分ひとりで試合をコントロールする。しかし、あと一球いうところで乙女と交代させられてしまう。当然面白くないわけだけど、これが今後に何か影響を及ぼすんだろうか? あと、リリーズの選手って、みんな動物の名前が入っているのね。

・アフィーマ/高田健一
読み切り。『女王』がテーマなら、この人がいないと始まらない。ということで、姫とろみ先生が登場。朝起きたら、姫の王冠ヘアの真ん中がなくなっていた!?という話。ちゃんと、1コマ目で答えが描かれているのがイイ。

・修学旅行の晩に/市川和馬
読み切り。修学旅行の夜。部屋に男女3人ずつが集まって王様ゲームをやる。そのわりには、あまりエロいことにはならなかった。冒頭の靴下を口で脱がせるシーンのみ。テーマが『女王』なんだから、最後だけでなく女性陣が続けて王様になって、男たちに無理難題を吹っかければよかったのに。

・姉は女王、僕は下僕。/夏本満
読み切り。タイトル通りの内容。家でも学校でも女王のように振る舞う姉イクと、言うことをきくしかない弟マサルの話。女王のように行動するようになった理由、同級生タケシへの恋心、マサルの現状への不満や戸惑いといった要素が、イマイチ練りきれていなかったように思う。

・雪はそんなにきれいじゃない/松本結樹
読み切り。いままで自分勝手に雪を降らせ空を荒れさせてきた雪の女王。しかし、そのことで多くの人が傷ついていることを知り自信を無くしてしまう。ありがちな設定ながらよくまとめているし『女王』というテーマもしっかりと消化していると思う。

・机上の王国/牧田真希
読み切り。引きこもりでネットゲームに夢中になっている姉。弟は心配するが、姉はゲームのために自治や関税の本を読んだり街の模型を手作りしたり、どんどんのめり込んでいく。そして、ついには現実の世界と行き来できるところまでゲームの世界を発展させてしまった。この人は、前作ではマクロからミクロまでを描いていたし、こういう別次元をつなぐ話が得意なのかも。

・メランコリック卑弥呼様/睦月のぞみ
読み切り。日本最初の女王。卑弥呼様が主人公。「彼氏が欲しい」という卑弥呼様に侍女たちが用意したのは、人間の男じゃなくて…という話。いつもどおりのテンションです。

・三星女子高秘密倶楽部/真田順子
読み切り。勉強が嫌いな女子3人組が『学校の女王』になって勉強しなくてもいい学校を作ろうとするが、結局グダグダになってしまう。1ページ目のハシラにある『8度目の読切作品!』という言葉は、なんとなく『未完の大器』と同じ意味のように感じる。

・墨色プロジェクション/新居美智代
読み切り。リア先生シリーズ第2段。金髪巨乳美人のリア先生に対抗する、黒髪大和撫子の古河ゆかりさんが登場。瞬をめぐって火花を散らします。リア先生の言葉で、クラスの全員が集中して習字を書く見開きが良かった。あと、タンクトップ一枚になって習字に挑戦して顔や胸に墨が飛び散るリア先生に対して、古河さんが「あざといわ…」と思うのを見て、今年のネット流行語はコレだなと思いました。

・アマゾネスの掟/菊池るち
読み切り。女のみが生きるアマゾネスの王国で、女として育てられた男の女王の話。ガチムチな体型と女王という肩書のギャップが面白いし、見開きの鉄拳制裁も爽快だった。このままシリーズ化しても面白そう。『女王』というテーマで、素直に『女の王様』を描かなかったことを評価したい。

・ミアのケーキは甘すぎる/長野香子
読み切り。雪と氷の町にやってきた絶世の歌唱力を持つ女性。バンドメンバーや追っかけファンだけでなく、はじめて会った町の少年ペーターも虜にしていく。この作者独特のセクシーさみたいなのが、作品全体に漂っていて面白かった。パンツ一枚の上にコートだけ羽織って酒瓶を持っているというのは、確かにロック。

・波紋の虚、魚遊の実/犬童千絵
読み切り。狛犬のような謎の動物を飼い馴らす皇女の夏宮と、盗賊の女頭目・凛の一騎討ち。他にアクション作品がなかったので面白く読めた。あと、盗賊の中にモヒカンがいるというのは、もう時代を超越した様式美なんだな。

・女王陛下と黒い波/天野タカ
魔女マリーシリーズ。いちおう、今回からフェローズからQへの移籍ということらしいが、いつからフェローズで正式に連載していたのか分からないので、いまいちピンとこない。今回マリーは、家臣や国民を信じることのできない女王の望みを聞く。女王と唯一信頼している騎士以外の人物の肌の部分を黒く表現しているのが、おとぎ話のようで良かった。

・女王陛下の天気予報士/澤江啓太
読み切り。一風変わった方法で天気をピタリと当てる王室付きの気象予報士のマイルスの話。新しく秘書になったマリーは、彼の能力を使って一儲けをたくらむが…という感じ。マイルスの女王への一途な忠誠心が良かった。かと言ってマリーも悪いわけでなく、この2人のやり取りは、もっと見てみたい。

・われらが女王は今日もこの奥で…/吉田覚
読み切り。若い衛兵2人と若くて目つきのおかしな女王の話。変化球と見せかけたストレートなオチ。このQが始まる前後からちょっと作風を変えてきたけど、それも板についてきたという感じ。

・ソシアル・タブーは華やかに/若槻久美子
読み切り。デビュー3作目とトビラにあるが、もっと長く描いている印象を受ける。お忍びで出かけた本物の女王がソックリさん専門のストリップ小屋の主人に目をつけられてしまう。『ダイミダラー』や『兎の角』なんかじゃ乳首が出ているけど、そういうのとは一線を画すエロさ満載の内容。オチの前で一気に立場が逆転するのも痛快。

・乱と灰色の世界/入江亜季
特別編。今回の表紙を飾っている『魔女の女王』静が、まだ17歳のとき各地を放浪していたころの話。ゴリラの食事を食べつくしてしまったり、まだ完璧でないというのがイイ。前回の凰太郎の話は本編に反映されたけど、これもリンクしていくんだろうか?

・鉄仮面ビビアン/冨明仁
読み切り。温泉でも決して鉄仮面を外さない17歳の女王・ビビアンが主人公のコメディ2本立て。いい意味でも悪い意味でも好き勝手やっている。なんか、エルフの裸が描ければ、あとはどうでも良かったんじゃないかと思えてくる。

・梅小路さんとひな祭り/緒方波子
2ページのショート。梅小路さんと猫雪が家のお姫様の座をかけて戦います。そういえば『女王』というくくりでお雛様を描いた人はいなかった。3月発売の号なんだから、誰かテーマにしてもよさそうなのに。盲点だったんだろうか?


次号から『1話60ページを超えること』『魅力的なキャラが多数登場すること』『能力の限界まで作画を頑張り続けること』の3つを条件に、真田順子、吉田覚、梶谷志乃の新連載がスタート。今回は『女王』というテーマで苦戦しているように感じられる作家もいただけに、次号はサブタイトルの『Q.E.D』をテーマに競争するグループと、自由に描かせるグループに分けたほうがいいのではと、思います。








テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2012/03/18(日) 20:14:22|
  2. Fellows! Q/ハルタオルタ
  3. | コメント:0

Fellows!(Q)Quiet の感想

Fellows!(Q) 2011 AUTUMN Fellows!(Q) 2011 AUTUMN
(2011/11/15)
不明

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フェローズの増刊『Fellows!(Q)Quiet』が発売されました。

・表紙
本誌とちがってフェローズQのほうは、持ち回りで表紙を担当。今回は高橋那津子。新スタートらしく女の子たちが円陣を組んだ様子が描かれています。一見野球っぽいけど、短パンだしソフトボール部なんだろうか。

・勿忘草/夏本満
読み切り。フェローズ16D号に載ったときと同じような、ちょっと周りと馴染めない女子高生の話。これからも似た感じのストーリーを続けていくのか、ほかの路線のモノも描いていくのか気になる。あと、女の子の関西弁はいいなと思った。

・ノアズアイランド/吉田覚
読み切り。南の海の空に浮かぶ混沌とした文化の島の話。1ページ1コマ目のインパクトと巨乳娘4人が並んでご飯を食べているところは良かったが、全体的に以前持っていた個性というか独特の雰囲気が薄れてしまっているような気がする。それが良いか悪いかは、判断しかねるけど。

・今日子におはよう/若槻久美子
読み切り。部活で帰りが遅く寝坊で朝も遅い娘が家族と一緒に朝ご飯を食べられるようにと、料理の腕をふるうお母さんの話。あまりに美味しそうなので近所の人が集まってきたり今日子の夢の中のイバラのモチーフとかちょっとファンタジー要素もある。ただ、最初の豆腐は手に乗せて切るものなんじゃないの?

・わたしのかみさま/九井諒子
読み切り。前回が竜の話で、今回はつくも神が見える女の子の雪枝が主人公なのでファンタジー色が強いのだが、雪枝が中学受験でナイーブになっている様子の描写が上手かった。特に「頑張ってもだめだったら ぜんぶ無駄になっちゃうの?」「もし全部だめだったとしても 私はちゃんと私になれる?」のあたり。

・足下の歩き方/樫木祐人
読み切り2本立て。16D号にも掲載された、ハクメイとミコチの2人の妖精(?)のエピソード。夕焼けトンビの背中に乗った前回よりも、彼らの生活の日常的な部分が描かれていて良かった。これは、定期的に掲載してほしいと思う。

・夏実/宇島葉
読み切りショートストーリー。デビュー作。小説家の娘が、夏が終わるのでセミの父親を揚げて食べるだけという内容。なんとなく個性があるのは分かるが、それを判断するにはページ数が足りなすぎる。

・愛人サイトシーイング/新居美智代
読み切り。ボーイ・ミーツ・外国人の大人の女性。2人が回る日本的な街並みは、おそらく作者の趣味なのだろうが、そこにナイスバディな外国人女性が入ることで、不思議な雰囲気を作り出すことに成功していると思う。今後は、こっちをホームグラウンドにしていくのだろうか。

・此岸郷愁/碧風羽
読み切り。ジャングルの中で負傷した兵士と、それを助けた全裸のターザンガールがメインの話なのだが、極力説明的な要素を排除しているので、感情移入しづらかった。

・棚の上のなにか/百名哲
読み切り。電車の網棚の上にいる謎の生物をきっかけに、乗り合わせた乗客たちが仲良くなっていくという話。絵柄はいつもと変わらないのだが、主人公をサラリーマンにすると、一気にビッグコミック系に載っていそうな雰囲気になった。

・蜂矢乙女の魔球/福島聡
5話目。フェローズからの移籍連載。今回は、乙女が敬愛する熊田先輩の彼氏(独立リーグでプレー)に野球への未練を断ち切らせるため勝負することに。前回のフェローズ掲載分も短かったし、エンジンがかかるのはこれからか。

・竜の国の花嫁/鳴海圭
読み切り。いわゆる剣と魔法のファンタジー物。フェローズ18号に掲載されたハンマー女のやつもそうだが、フェローズっぽくないテーマだが、戦争大好きなお姫様ニーナのキャラとか、とても面白いと思う。フェローズQの方針として、新人は読み切り中心なのだろうが、この人は連載したほうがいいんじゃないだろうか。

・素晴らしき哉、告白!/なかま亜咲
4ページ、一発ネタのショートギャグ。これを堂々と発表できる精神力がスゴイ。

・奴が来る!/高橋那津子
読み切り。魔女の館(?)に侵入した謎の男を、トラップや魔法なんかを駆使して撃退しようとする話。こんな設定のゲームがあったなというのと、なぜか、フェローズ19号に載った長野香子『パーティーセット!!』とイメージがダブってしまった。なんか、いまひとつ殻を破りきれない印象。

・プッペな僕ら/尾崎友美
読み切り。コピーロボットが一般的な世界での恋愛ストーリー。もう少し人間とコピーの分かりやすい見分け方があったほうが、ラストは良かったかも。トビラには3作目と書いてあるが、前2作を読んだ記憶がない。

・雷が鳴ると/松本結樹
読み切り。デビュー作。ゲームの『太鼓の達人』マスターの男性が成り行きで、雷神になりたい子鬼に太鼓の技術を仕込むという話。鬼のほうはともかく、人間のキャラの頭が大きすぎると思うが、それもあまり気にならないほどよくできていると思う。チャンピオンに掲載された さぶの『鬼ロック』を思い出した。

・柴立くんと志堅原さん/睦月のぞみ
読み切りショートストーリー3本立て。背中に羽の生えている志堅原さんと、彼女に振り回される柴立くんの話。登場人物のぶっ飛び具合と、展開がポンポンと飛んでいくのが面白い。『兎の角』よりも、こっちのほうが好み。

・三ツ星まじっくレストラン/宮田紘次
読み切り。魔女が料理を作りモンスターが食べにくるレストランの話。とてもテンポが良くて面白い。これも『ヨメコレ』みたいにシリーズ化しないものか。

・マザコン先生/澤江啓太
読み切り。考えが幼稚でマザコン(母親が校長先生)な松田先生が受け持つクラスに転校してきた真田君の苦労を描く。前半の展開は良かったけど、そこから着地点が見つからなかったという感じ。

・茸の子の里/牧田真希
読み切り。キノコを食べて大きくなってしまった、マリオな女の子の話。どんどん大きくなっていくのは想像できたが、そこからの展開は意外だった。

・おとめ座ヴィーナス/菊池るち
読み切り。ウサギ、ワニときて、今回は宇宙人。耳が大きいので宇宙人とからかわれている少年と地球を調査している宇宙人の話。あまり宇宙人の荒唐無稽さが出ていなかったように思う。もっと、突き抜けた描写があってもよかったんじゃないだろうか。

・乙嫁語り/森薫
番外編。カルルクの義理の兄ユスフが長男のトルカンに馬を買ってやるという内容。こういうなんでもない日常を描いているほうが面白い。こうやって、エイホン家の話も描いていってほしい。

・紳士はマグ様がお好き?/冨明仁
宇宙を舞台にした泥棒少女マグ様と、自称『紳士』のロボット クラウスの話。キスのヤツとトレードしてフェローズで連載してもいいと思うほど面白い。クラウスが言葉のところどころに「シンシ」を挟んでくるのもイイ。

・乱と灰色の世界/入江亜季
番外編の2本立て。1本目の別珍先生はギャグ色が強かったが、2本目では未だに凰太郎の体に骸虫の影響があることが明らかに。これが本編にどういう影響を与えていくのか?

・第Q地区/高田健一
公式サイトで連載中の『アフィーマ』の出張版。この作者は、絵は上手いし姫とろみ先生はカワイイのに、なんというか変な後味を残すのが気になる。

・野罌粟/犬童千絵
読み切り。金持ちの息子だった宗則が悪い友達とつきあうようになり、むかし好きだった家政婦の女性を救うために罪を犯すという、なにもフェローズでこんな話を描かなくてもというヘビーな内容。前回のフェローズで描いたのも暗い話だったし、今後はこういう路線に進んでいくのだろうか?

・青野さんの貸出記録/緒方波子
読み切り。図書館で様々なジャンルの本を大量に借りていく青野さんと、その本のジャンルから想像を膨らませる受付の男性の話。この人は段々面白くなっていると思う。巻末のシメのポジションにもふさわしいと思う。あと、ブック君の解説が良かった。

森、入江、福島と3本柱が載っていたのもあるかもしれないが、フェローズを読んでいるのと変わらない満腹感があった。個人的には、看板にあげられている5人よりも、鳴海圭と九井諒子あたりに期待したいと思う。次号の発売は3月で、サブタイトルは『Queen』。本誌からの移籍も何本かあるようです。


テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2011/11/17(木) 19:54:04|
  2. Fellows! Q/ハルタオルタ
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