終わりのない日常の終わり。それでも町は廻っている第16巻の感想です。
・第122話 未来の夢 唯一の歩鳥信者、福沢さんからの最後の依頼(時系列的には最初?)。「前世の記憶が蘇った」という福沢さんの謎の記憶の真相を探るために、歩鳥も『前世療法』のCDを体験してみることに。夢の中の太古世界での、針原さんと涼ちんの『いかにもいそう』感がスゴイ。結局、本編の中で歩鳥の進路は明らかにならなかったけど、エピローグのことも踏まえると、このとき言っているように大学の文学部に進んだのかな?
・第123話 Detective girls final タッツンの恋愛ストーリー最終章。ついに真田への告白を決意したタッツン。その前に、歩鳥の真意を確かめようとする。47ページのタッツンは過去最高値を叩きだしていると思うが、それをあっさりと上回ってしまう“素”の紺先輩の破壊力の高さよ。あと、タッツンのメガネのレンズ部分だけ顔の輪郭が膨らんで描かれているのは、地味だけど素晴らしい表現だと思うのです。
・第124話 大事件 “女子高生メイド探偵”嵐山歩鳥、最後にして最大の事件。歩鳥のゲタ箱にラブレターではなく、脅迫状が入れられているという事案が発生。古くは第9話から、第19、25、69、88話など、これまでの様々な話が伏線として効果的に機能する、とてもレベルの高い内容。アクションパートも、2階から飛び降りる真田を筆頭に迫力、そして異常性が満点だった。
・第125話 紺先輩 スペシャル 紺先輩の最終回。第117話で涼ちんとランチをした帰りに、シーサイドに寄った歩鳥。そこで待っていた紺先輩と、些細な行き違いをしてしまう。座成と紺先輩の決着編というか再会は、もっと大々的にやるものだと思っていたけど、意外とアッサリと済ませた印象。ただ、紺先輩がそう思うことができたのも、歩鳥と出会えたからなんだろうな。2人が寂れた町を歩くシーンが、とても印象的。
・第126話 悪 涼ちんのラストエピソード。そして、森秋邸にあった『赤い絵』の謎が明らかになる。そこに、歩鳥最初の事件である『目の絵』を絡めて来たり、最後の狂気に捕らわれた?涼ちんの表情など、本編の謎解き同様パズルのようなテクニカルな構成。涼ちんは、後半になって登場してきたキャラだけど、次回作では(似たタイプのキャラが)主役級の扱いを受けると思う。
・第127話 至福の店 フォーエバー メイド喫茶シーサイド最後の日。受験勉強に集中するため、タッツンがシーサイドのバイトを辞めることに。同時にシーサイドも『メイド喫茶』としての営業を終了することになる。歩鳥とタッツンが看板を洗う130Pからの回想は、涙をガマンすることができない。過去の話のカットでも、全て新しく描いているというのは、素直にスゴイと思う。この話が、実質的な最終回かな。
・第128話 嵐と共に去りぬ 大災害が予想される台風が丸子町に接近。そのとき、謎の高次元の存在が歩鳥の前に現れ、究極の選択を迫る。ラストの『つづく』が次の話ではなく、第111話『夢幻小説』につながっているというのは、いかに時系列シャッフルといえども、アクロバットすぎる構成。本編も、現実世界とパラレルワールドが交互に描かれているのか、スイッチを押す前のほぼ変わらない世界が描かれているのか、ちょっと判断に迷う。
・最終話 少女A 最終回。真田たちが、クラスから消えた『誰か』について話し合いをする。これまでは、一部を除いてモブでしかなかったクラスメイトたち一人一人にスポットライトが当たるというのは、ボーナスステージみたいな感じなのかな? 個人的には、この脚本が完成した演劇が最終回になると思っていたけど、予想が外れてしまった。っていうか、作者がツイッターにあげていた『概念探偵 歩鳥』って何だよ?
・エピローグ …それから 数年後、歩鳥が小説で賞を取る。その受賞パーティーで出会った人物は……。2人が顔を合わせてから、手を取り合うまでの空気感がなんとも言えない。
個人的には、ここまでドップリはまった漫画は初めてでした。この作品と出会っていなければ、このブログも始めていないと思うし。
石黒先生、素晴らしい作品を生み出してくださり、ありがとうございました。
スポンサーサイト
テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック
2017/02/15(水) 17:13:31 |
それ町 感想
| コメント:0
『それでも町は廻っている』第15巻の感想です。 kindleで買ったので、ちょっと更新が早いです。
・第114話 修学旅行 歩鳥たちが修学旅行で北海道に上陸。ただ、話の中心は浅井の海老洲への告白。さまざまな観光スポットや、グルメを満喫した前半部からは全く想像できない展開、そして、結果に意表を突かれた。歩鳥のムックリ芸とヒグマにデレるところは面白かったが、これで真田は恋愛的に動かざるを得なくなったわけか。
・第115話 飛ぶ鳥 紺先輩が、迷い九官鳥を保護。しかし、夜中に謎の言葉をつぶやいたことをキッカケに、自ら飼い主を探すことを決意する。できるだけ歩鳥には頼らず、自分の力だけで何とかしようとする姿が新鮮だった。そして、第22話『ワン・オア・エイト』で登場した2人組の正体が、こんな形で明らかになるとは。
・第116話 メガネ行方不明事件の全貌 水泳の補習中のタッツンがなくしたと思っていたメガネが、何者かの指紋ベトベトの状態でゲタ箱から見つかるという事案が発生。歩鳥が、その真相を回想する。ここまでピンチにたじろぎ、うろたえるタッツンも珍しいけど、校内でほぼ全裸になって用を足しているというのが、ちょっと衝撃的だった。そうしないといけないんだけど。
・第117話 虚 歩鳥&涼ちんの話。テーマとしては『見えていても意識しないものが、意識したとたんに意味を持ってくる』みたいな感じ。たぶん涼ちん関連の話は、なにか大きな話につながっていると思うので、今回の要素もどうやって生かされるのか楽しみ。あと、ひとりでシーサイドにいるメイド長が、時期的なことも考えるとちょっと切ない。
・第118話 牡丹灯籠 ユキコが、携帯ゲーム機を学校に持っていって注意を受けるが、翌日も同じことをくり返してしまう。その理由は、なんなのか? 歩鳥が真実を聞き出す。『ユキコの初恋話』というのも新鮮な切り口だったが、近い→早いのコンボとか『底』と『視る』の覚え方とか、全体的な構成のレベルが高かったと思う。24ページもあったし。
・第119話不猟少年不良少女群像劇 クラスで浮きがちな漫研部員にも声をかけるほど、周りに気配りができる“いい人”の城嶋先輩。『他人との距離感、つき合い方』みたいなテーマの内容だったけど、紺先輩と仲良くなるハードルはかなり高そう。第34話で年賀状を出したのも、精一杯の行動だったんだろうな。
・第120話 辰野俊子のお友達 初期とは性格というか、他人との接し方が変わってきたタッツンがメインの話。涼ちんとユキコ、涼ちんとタッツンという初顔合わせの対比が面白かった。しかしキャラ配置的に仕方ないとはいえ、タッツンにとって歩鳥はオタ活にもつき合ってもらうほど仲のいい相手なのに、歩鳥には他に紺先輩とか涼ちんとかいるというのが、ちょっとカワイそう。
・第121話 立つ鳥 ついに、紺先輩の進路が明らかになる。冒頭で合格発表のシーンが描かれているのに、自分もまんまと歩鳥と同じ勘違いをしてしまった。引っ越しの荷物をはさんでの歩鳥と紺先輩の会話、そして見つめ合う193Pの2人が最高だった。第71話『歩く鳥』とならぶ、それ町史上に残る名エピソード。
ストックは、今月のアワーズの分もあわせて3本あるので、なんとか今年中にもう1冊発売されないものか。
テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック
2016/04/30(土) 13:32:04 |
それ町 感想
| コメント:0
それ町14巻の感想です。
・第106話 図書館の回し者 歩鳥による図書館講座。第52話の秋まつり、第71話のスケートに続いて、紺先輩に歩鳥が新しい世界を教えるというシリーズ。結果的には、紺先輩のオカルト好きをいい具合に刺激したが、問題はコレを受験生相手にやっているということか。だから、第一志望に落ちたのかな。あと、ラストで歩鳥が『司書』を目指す可能性が急浮上。針原さんに言われた『保育士』『介護』より向いている気がする。
・第107話 歩鳥撃沈 眠れない歩鳥が、深夜のコンビニで真田と遭遇。その流れで小学校に忍び込むことに。プールのそばで歩鳥の悩みを聞いたり月がキレイだったり、真田が告白するのに絶好の雰囲気になったものの、そこから一気にオカルト方面へと展開していく。5巻の小ネタを生かしたオチもニクイ演出なのだが、なぜ前巻発売時にこの『手形付きハリウッドTシャツ』を読者ご存じ!みたいな形で発売してしまったのか?
・第108話 続・夢現小説 単行本ではサブタイトル表記が『夢現小説』となっていますが、それは第39話のもの。『続』がつくほうが正解です。高校生の静さんが、ある男子生徒との出会いから、ミステリ小説家を志すキッカケが明らかになる。その特徴であるウニ頭と飛行船がデビュー作のタイトルに使われ、腕時計を第102話で静さんがつけていることを考えると、北村早希は今後の重要人物になってくる可能性があるわけか。
・第109話 ドッペルゲンガー 唯一、歩鳥の推理力を信頼している福沢さんが、彼氏の浮気調査を依頼してくる。この話は真相の解明が終わったあとに、親が本当の息子を見抜けるか?という実験 → 福沢さんがタッツンの話をパクる。というふうに続いて、やや展開にまとまりを欠いた印象。ミュージカル研究会が歩鳥に脚本の依頼に来ていたり、男女の問題に関わるのを躊躇したり、今後の伏線的な部分のほうが気になった。
・第110話 お姉さんといっしょ 小学生の間で流行っている『ゴルゴンの迷宮』というという食玩を求めて、タケル&マッキーと歩鳥&山本君が街中を駆け回る。やっと見つけたラス1の『ゴルゴンの迷宮』を賭けたジャンケンで、必勝法を知っているマッキー相手にタケルが(おそらくワザと)負けたことと、歩鳥がタケルのために1個確保しているという、それぞれを思いやって行動しているのが良かった。
・第111話 夢幻小説 連載時は2話構成だった長編。歩鳥が、自分の存在を誰も知らないパラレルワールドのような夢の中のような、不思議な世界に迷い込んでしまう。歩鳥が『自分のことを誰も知らず誰も必要としていない』ことに恐怖を感じているのとは対照的に、真田とタッツンがつき合っていたり、紺先輩の性格が明るくなっていたり、嵐山家がリフォームしていたり、全体的に上手く廻っているのが、なんだか切ない。ただ、静さんがキーワードを打ち込んでから歩鳥が現実世界に戻ってくる演出の、スピード感は素晴らしい。
・第112話 エビの恩返し 安定のタケル×エビちゃん回。北陸の母方の実家から、嵐山家に伊勢エビが届く。しかしタケルは食べるのがカワイそうになり、調理することを強烈に拒む。そこで、歩鳥といっしょに海に逃がすことになるが……。2人の背後を歩く真田の不審者面もなかなかのものだが、冒頭のエビちゃんとタケルは、電車に乗って2人だけでどこに行こうというのか?
・第113話 赤 歩鳥が、第96話で出会った室伏涼ちんと再会。そこから、森秋邸に残された赤一色に塗られた絵の謎を、2人で推理することになる。185ページで車の後部座席に並んで座っているとこととか、193ページの最後のコマとか、この2人には、紺先輩やタッツンの時とは違う、妙な『最強のコンビ』感がある。しかし、森秋祖父の残した『赤い絵』の謎は解けずじまい。これは、今後の伏線ということかな?
あとがきを読んで『似たもの』『似て非なるもの』がテーマだから、表紙に歩鳥が2人描かれているんだと、納得。
テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック
2015/06/01(月) 16:41:11 |
それ町 感想
| コメント:2
『それでも町は廻っている』第13巻が発売されました。表紙は、短髪歩鳥の背後にUFOが飛んでいます。感想のほうは、サクッといきます。
・第99話 張り込み マンションにいる『郵便物放置犯』を捕まえるべく、張り込みをするエビちゃん&タケル。顔の見えない2人の「うん」「よし」のやり取りが最高。もはや、この2人がメインの話には、絶対的な安定感がある。気になるのは、15ページの歩鳥の「世の中にはトリックじゃど~にもならない事もある とくに男と女の問題は」というセリフ。これは、なんらかの経験を踏まえたものなのか? あと嵐山家にパソコン等はないはずだけど、どうやってニセチラシを作った?
・第100話 犬事件 単行本での100話目。“3歳くらいの女の子”がいなくなってしまう事案が発生。ジョセフィーヌが歩鳥&タッツン&真田を引き連れて行方を捜すことに。ジョセフィーヌがたどる臭いのビジュアル表現が素晴らしいと思った。足跡っぽいモノとか、料理の匂い、クサそうなモノなど見た目で臭いを想像できるのがスゴイ。そういえば、昔のアニメなんかだと『プ~ン』と匂いが漂ってきて「美味しそうでヤンス~(フラフラ)」みたいなシーンがよくあったけど、見かけなくなったな。
・第101話 モテない紳士 学園祭(1年生のとき)の話。『なぜ海老州舞は自分に触ってくるのか?』という疑問を浅井が、モテないブラザーズの2人(真田&鈴木)に相談する。70ページで男らしさを見せてからの、ラストの顔の落差がひど過ぎた。この話のヒロインである海老洲さんはもちろんギャルコンビの森&白崎とか、出番が少ないのにキャラが立っているのは見事。あと第21話と見比べて、同じ場所や変わっているところ探すのも面白い。
・第102話 廃村 3ヶ月に渡ってアワーズに掲載された長編。歩鳥&紺先輩&静さんというめずらしい顔ぶれで『幽霊の目撃情報がある廃村』の探索に出かける(静さんの小説の取材だけど、2人は本当の理由を知らない)。「もしかして……!?」と思わせてからのガッカリオチは、やっぱりソレミテの影響だろうか。歩鳥と紺先輩のやり取りを、一歩引いた目線で観察している静さんが良かった。あと「はい!! そん(う)です!!」を一度使ってみたいけど、そのチャンスが全く見つからない。
・第103話 闇の中の消失 メイド長の誕生パーティーとして、闇鍋が行われることに。ヒドイ出来を覚悟したものの、予想外に美味しい鍋になってしまい、その答えあわせをすることに。荒井さんが遅れてきてからの、テイク2のオチが良かった。そして、あとがきでの『闇鍋論』の勢いが圧倒的。「具」じゃない「愚」を持ち寄ってはいけないというのを肝に銘じておきたい。
・第104話 暗黒卓球少女 紺先輩が卓球を始めた衝撃の理由が明らかに! という虚実入り混じった思い出話。でも、話のポイントは紺先輩に強いあこがれを抱き、自分が近寄ることのできなかった距離をあっという間に飛び越えて、紺先輩との仲を深めた歩鳥への針原さんの嫉妬心かな。だからってドロドロした感情を抱かないのが、針原さんのいいところ。そして、ラストで登場した座成の衝撃。となると、第71話の回想場面もそのまま素直に信じてみてもいいものか……。
・第105話 呪いのビデオ 福沢さんからの依頼で、過去の映研部員が残した謎のビデオの真相を探ることになった歩鳥。3年夏なので歩鳥の推理力が上がっているのはもちろん、スマホで(いつ機種変更した?)情報を調べたり、タッツンの助手力も上がっている。それから芹沢先生は、18歳+26年前で現在44歳ということか。思っていたより歳をとっていた感じ。
この巻では、ピンナップもカラーページもなかったのが、すこしさびしかったです。あと『ハリウッドTシャツ』を商品化するなら、順番を入れかえて『歩鳥撃沈』を収録すればよかったのに。
テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック
2014/10/02(木) 17:35:05 |
それ町 感想
| コメント:0
第17回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門優秀賞受賞作品『それでも町は廻っている』の最新刊が発売されました。表紙は、ピンク。コンピュータの基盤みたいな模様が歩鳥の頭にも及んでいます。
・カラー この巻の巻頭カラーは、歩鳥の高校入学の様子が描かれています。七瀬や白崎など、現在と違う外見なのが初々しい。そして、1ページ使って描かれるメイド長のインパクト。
・第90話 消された事件 記念すべき、アワーズ連載100話目。まだ仲が良かった?ころの歩鳥と松田巡査が、謎の落とし物の行方を捜すことに。しかも、第18話の宇宙人ネタを絡めてきて濃厚な内容に。
・第91話 まぬけな大晦日の過ごし方 初詣に行く歩鳥。今回の話は、アワーズ掲載時に作者がHPでいろいろ情報を出していた。『歩鳥の懐かしい癖』っていうのは買い物を忘れること。『時系列のミス』というのは、39Pで歩鳥のセリフが修正されていることか。
・第92話 ナイトストーカー タッツンにつきまとうストーカー?の正体を、歩鳥が暴く。虎太郎が姿を現してからの二転三転ぶりは見事。でも、虎太郎って嵐山父母みたいに顔を出さないキャラになるのかと思ったけど、あっさりと顔出ししたなという感じ。それにしても浅井の報われなさっぷりも、かなりなモノ。彼女ができるまではいかなくても、どこかであの筋肉が報われる話がほしい。
・第93話 歩鳥はコタツで推理する この巻のミステリー話。従姉妹の真琴ちゃんが遭遇した『神隠し事件』の真相を、安楽椅子探偵の歩鳥が…じゃなくて静さんがあっさり解明してしまう。静さんのほうの『出版社に出現する首なしサラリーマンの幽霊』っていうのは、ソレミテのほうからの着想なんだろうな。でも、いちばん笑ったのは山くずしをしている真田と浅井。
・第94話 A・KO・GA・RE ロンギング 第82話の『最後の謎』と対をなすエピソード。紺先輩は歩鳥のために俳優のサインを手に入れたが、歩鳥はシーサイドにミュージシャンが来たことを紺先輩に教える。でも、その会話の内容が…。憧れの人との理想の距離感のちがいが面白かった。あと、カラオケのときのメグッピの服がスゴイ。
・第95話 ユキコの剣 ユキコの剣道回。これまで第98話(アワーズでは先に掲載された)で『剣道喫茶』を提案したり、第76話で家の中に竹刀があったり、ユキコが剣道を始めることは想像できていたけど、今回はいきなりの試合。でも、練習では大人用の長い竹刀を使ったり、本番では籠手にドングリを仕込んだり(未遂)、やっぱりのウルトラっぷりを発揮してくれる。針原さんのスポーツマン評も面白かったが、剣道の試合が予想外の迫力だった。
・第96話 幽霊絵画 歩鳥が補習の時に出会った謎の美術部員。彼女が描いたという絵を展覧会で探すが…。真相自体はシンプルな感じだけど、1ページ目の歩鳥&タッツン&紺先輩の絵の感想がバラバラなのが、3人の関係性を現しているみたいでイイ。しかし『恋愛ラボ』9.5巻のエノのカラーイラストとか『パンホラー』の主人公の漫画家とか、室伏涼さん系統の顔が作者の好みの顔らしいんだけど、自分はピンと来ません。
・第97話 二少女漂流記 メイド長の思いつきで、海に来た歩鳥とタッツン(with八百屋&クリーニング屋)。今回は、コブ平がウザいにも程がある事この上ないったらありゃしない。そして、日焼け止めを塗ってもらったり、フランクフルトを食べたりするタッツンはエロいのに、ボートによじ登ろうとする歩鳥は結構エグいアングルのはずなのに、まったくエロさを感じさせないとは。
・第98話 エピローグ アワーズ掲載時には最終回説が流れ、今回も単行本派をヒヤリとさせた“エピローグモドキ”の話。歩鳥が書いた作文の未来の商店街が、第55話で語った『壮大な悩み』に沿うような形になっていて良かった。あと、大人になった歩鳥&紺の探偵モノもちょっと読んでみたいと思った。
メディア芸術祭で受賞したりモーションコミック化したり、それ町に再ブーストがかかっているような気配があるので、来年はさらなる飛躍に期待したいです。
テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック
2013/12/28(土) 15:14:54 |
それ町 感想
| コメント:0
次のページ